冒険記録日誌
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2009年07月13日(月) ウォーロック 第48号 1990年12月

 「ゲームブックのできるまで」という新連載が始まっています。筆者は「少年魔術師インディ」シリーズなどを書いていた井上尚美さん。双葉で執筆しているゲームブック作家さんのコラムとは、ウォーロックでは珍しいですね。
 内容はタイトル通りにゲームブックの作り方でして、フローチャートの作り方とか割と実務的な内容です。ゲームブック出版数も激減して、先の見通しの暗いこの時期になぜこのテーマ?と思わないでもないですが、井上尚美さんが内容は自由に書いていいと言われてこのテーマを選んだだけで、ウォーロック編集部に特に意図はなかったみたい。
 ウォーロックに限らず、ゲームブックの作り方という記事は読んでみると大抵、TRPGの入門編みたいな内容か、ゲームブック作りの心構えのような抽象的な内容が多くて、よく肩透かしを食らっていたのでこれは嬉しい。こんな連載こそ当時の私が求めていたもので、ウォーロック初期の頃にこそやってほしかったものです。

 「二つの川の物語」では第二回ゲームブックコンテストの入選作が発表されています。「2つの川のクリスマス」というほんわか風味のゲームブックでパラグラフは40。
 遊んでみたところ、ストーリーもゲーム性も単純な作りの作品でして、沢山の応募の中から選ばれた入選作にしてはちょっと物足りないです。ツンデレさんの登場するエンディング部分は好きだけどね。

 「AFFキャンペーン・リプレイ」は冒険の舞台がポートブラックサンドに移り、「タイタン世界の歩き方」の方はいよいよ旧大陸へにロッコちゃん到達。ここで登場する“レッドアイ”は“赤目”という表記になっていますが、創土社版ソーサリーも出たせいか違和感なくなったな。

 ウォーロックサロンの「ゲームブック辛口レビュー」では、双葉文庫の「イース2」がめった斬りにされていました。その一方で「イース2が面白かった」という読者からのハガキが隣のページに載っているのは、編集部なりのフォローかな?ちなみに自分はこの作品を遊んでいないのでなんともいえません。


山口プリン |HomePage

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