冒険記録日誌
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2009年07月12日(日) |
ウォーロック 第47号 1990年11月 |
これは珍しい。この号は二見書房から出たドラゴンファンタジーシリーズ(シリーズ名をグレイルクエストに変えて現在も創土社から発売中!)がメインです。 よく読むと特集のテーマは、「ユーモアとゲーム」。なるほど。 記事の書き手は、わきあかつぐみさん。しかし、もっとよく読むとドラゴンファンアジーの世界でTRPGを楽しもうという内容だったので、あんまりピンとこなかったかな。 私自身があんまりやりこんでいないシリーズなので、熱心なファンの方々を差し置いて語れるものじゃないけど、自分にとってドラゴンファンタジーシリーズの魅力は、ゲームブックという形式を最大限生かしているユーモアにあるのですよ。決してTVゲームやTRPGの代用品じゃない、ゲームブック独自の方向性というか完成度を持っているというか。 もちろんTRPGのリプレイ小説は面白いものが多いし、なにより作者のブレナン氏自身がユーモアTRPG「モンスター・ホラーショウ」なんてものを発表しているわけですが、それでもAFFリプレイでファイティングファンタジー作品を再現するのとは違って、TRPGでドラゴンファンタジーシリーズをというのは難しいのではないでしょうか。 記事としては最初の「ドラゴンファンタジー」に関する基礎知識とかQ&Aが面白かったので、そのまま最後までドラゴンファンタジーシリーズそのものについて語って欲しかったなぁ。
それからこの号には「銀河宅急便」というゲームブックが収録されています。作者はまたまた、わきあかつぐみさん。この号はずいぶん頑張ってますねー。 ユーモア特集の後ということで、前にあった「スプリンターを守れ」(2004年8月4日の冒険記録日誌を参照)みたいな作品だろうかと思っていたら、ほのぼのとした世界観のSFゲームブックでした。双方向システムの分岐小説といった感じ。凝ったルールもゲームオーバーも存在しません。 少年が小さな宇宙船に乗って、複数ある宅急の依頼を受けていろんな惑星へと配達をしていくという、ただそれだけの内容ですが、どの宅配も心温まるエピソードになっています。ちょっと話しが出来すぎだなぁとは思いつつも、良い童話を読んだ後みたいな読後感を味わえました。
ゲームブック人気コンテストや読者コーナーのある「ウォーロックサロン」では、今号から竹谷明という方が担当の「ゲームブック辛口レビュー」コーナーが開始。さっそく、創元推理文庫の「ネバーランドのカボチャ男」をめった切りにしていました。 このレビューコーナーはこの号の後からしばらく続いていたのですが、この時期はゲームブックブームもすっかり下火の頃で、新刊がめっきり減っていました。そんなわけで、ここで取り上げられるゲームブックは、この頃でも比較的まだ新刊を多く出していた双葉社の作品が多かったです。辛口レビューというだけあって口も悪いし批判が多いですが、内容は私も同意できるところが多かったかな。双葉作品でも面白い部分はちゃんと評価していましたし、割りと好きなレビューだったかも。
タイタンの世界の歩き方。今回は巨人山脈>アリオン(「仮面の破壊者」の舞台)>アフェンの森(「恐怖の幻影」の舞台)とロッコちゃん一行はクール大陸を元気に横断中。八幡國には立ち寄らないのかな?
AFFリプレイの方は、バルサスの要塞編が完結。終盤にバルサスダイヤの妻ルクレチアが登場したのは予想通りとして、窓際にバルサスダイヤの白骨死体が、引きちぎられたカーテンと一緒に転がっていたのはちょっとw 邪悪とはいえカリスマ的な指導者だったのに白骨化するまで放置されてたんですかい。可哀想に……。
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