冒険記録日誌
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2009年07月04日(土) |
ウォーロック 第39号 1990年3月 |
この号は結構面白い内容が詰まっている当たりの一冊。
まずはオリジナル・アドベンチャーゲーム「ロストワールドからの脱出」が収録されています。 この号より後のウォーロックには、今まで定番だったパラグラフ200のゲームブックがなく、たまに収録されるゲームブックもTRPGソロシナリオのようなコンセンプトが多いので、ウォーロック発では最後の純粋なゲームブックといえるかもしれません。 作者はベテランの山本弘さん。現代の冒険家が恐竜の住む未開の高地を発見するという、秘境冒険もの。タイトルでわかるとおり、アーサー・コナン・ドイルの書いた有名な冒険小説「ロストワールド」に近い設定です。 フェイティングファンタジーのルールをそのまま使っているので遊びやすいうえ、内容もいかにも冒険している感があってかなりの良作です。金髮アマゾネス幼女が登場するあたりは作者の趣味が出ていますな。 2003年6月の冒険記録日誌にプレイレポートを書いているので、興味があれば見てください。
安田均の連載コラムはゲームブックのゲーム性について。 「ウォーロック・ロータリー」というコーナーでは、初めて遊んだゲームブックというテーマで、読者の声を載せていました。ソーサリーのような名作中の名作から、西東社のマイナー作品まで幅広いゲームブックの名前が登場していましたが、どの作品にも好意的な意見が添えられています。やはり最初に遊んだゲームブックというのは作品の出来不出来に関わらず愛着が湧くものみたいです。
「ロールプレイングメール・2つの川の物語」では従来の内容の他に、「2つの川の物語」の世界観を生かした原稿用紙20ページくらいのミニゲームブックを募集していました。 入選作はウォーロックに掲載されるそうで、こうゆう気軽なコンテストは良企画だと思います。
T&T関係ではこの号から、漫画家めるへんめーかーによる、リプレイの漫画連載が開始。 それから以前にあったT&Tの僧侶魔法特集に続いて、今度は怪盗魔法特集というのが掲載されていたのですが、この怪盗魔法というのが傑作。 この魔法はいわゆる怪盗という職業、例えばルパン三世(ルパン三世)やら怪盗キッド(名探偵コナン)やら怪盗百色(吉永さん家のガーゴイル)やらがいかにも使いそうな能力を魔法システム化したものです。ゲームブックの登場人物なら、謎かけ盗賊がこの魔法を使いそう。 コミックティストの強いT&Tの世界にほんと似合っています。以下に一部抜粋して紹介しておきます。呪文のネーミングセンスが実にいいね。
レベル2 (呪文名)なんともしまらぬ…… 縄抜けの呪文。唱えたとたんに縄の結び目が自然にほどけてしまう。
レベル3 (呪文名)パーム 小さなアイテムの姿を消してしまう魔法。魔法を解除することで何もない手から花などを出現させるように見せることもできる。
レベル4 (呪文名)目を疑え 小さなアイテムを別のものに見せかける幻影の魔法。
レベル6 (呪文名)変身 自分をまったくの別人に見せかける魔法。
レベル7 (呪文名)水だって潜るさ 水の中でも呼吸ができ、水圧に邪魔されずに自由に動けるようになる。
レベル9 (呪文名)脱出 警官に囲まれても牢に入れられても、簡単に抜け出せる瞬間移動の魔法。レベルが高くなるほど移動距離を伸ばすことができる。
レベル11 (呪文名)手の中の奇跡 壊れてしまったアイテムや、小動物の負傷を癒したりする魔法。呪文の対象物は手で持てるサイズの物に限られる。
レベル12 (呪文名)帽子と鳩とハンカチと 小さなアイテムや小動物を、他の小さなアイテムや小動物に変えることができる。
レベル15 (呪文名)じつはそこにいた 自分の知っている場所へ一瞬で移動できる。
レベル16 (呪文名)大魔術ショー 大掛かりな幻影を見せる魔法。怪盗が想像できる限りの音と映像を再現できる。
レベル20 (呪文名)じつは生きていた 死の瞬間に使うと別の場所に瞬間移動し、生き返ることができる
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