冒険記録日誌
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2003年02月08日(土) 新春!八幡国スペシャル その3

(しばらく娘と一緒に歩きながら話しをする)
「今はあんな態度の兄ですが」
君と歩きながら娘はしきりに兄の話しをもちだした。
「きっと本音は父と仲直りしたいのです。根は優しい人ですから。もし、父の足が癒されれば、そしてその治療費があれば、昔のように家族仲良く暮らせると思うのですが」
やがて娘が働いている吉善屋という材木問屋に到着した。
娘が店の者に君を紹介すると、みんな群がってきて異国の話しをせがんだ。
おかげで、この無邪気で気の良い人達を相手に、君はたっぷり半日は喋りつづけるはめになった。
解放される間際、店の者が礼にと“印篭”を君にくれた。旅人が携帯する薬入れだそうだ。
中の薬は戦闘中を除きいつでも体力を4点回復できる。2回分入っている。

(再び八幡国の町を散策する)
君はあたりを見回しながら大通りを歩きつづける。
髪を棒のように束ねて頭の真ん中におく奇妙な髪型の人々、紙製の窓をつけた家、露天に並ぶ米を丸めた携帯食料などなど、町には興味深いものが溢れかえっていた。
立ち並ぶ店の中を物色したあげく、君は次のものに興味を示した。
・小さな鉄の円盤(飛び道具。戦闘前にサイコロ2つ振って、技術点以下なら相手に2点の傷を負わせることができる)
・布袋様のお守り袋(運試しで不運となっても、一度だけ幸運に変えることができる)
・印篭(携帯用の薬箱。戦闘中を除きいつでも体力を4点回復できる。2回分)
財布の中身と相談した結果、この中から一つだけ購入することができる。

(世話になっている礼に、家の掃除でもしておく)
君は閑散とした家に残って、濡れた布で床を磨いた。それが終わると庭に出て薪を割り、汗を流した。
「すまんのう。バカなせがれに迷惑したうえに、薪割りまでしてもらって」
突然の声に振り替えると、娘の父親が縁側にちょこんと座っていた。まだ老人と言ってもまだ若若しい印象で、八幡国の人に特有の漆黒の髪を無造作に束ねている。
いつのまにか彼は細長い薪を一本引き抜いており、それを両手でもてあそんでいた。
「おぬしは異国の侍だそうだな。礼に少しばかり八幡国の剣術を教えてあげよう。ちょっと、刀を抜いてみてもらえんか」
老人はまるでやんちゃ坊主のような目をしている。だが足が悪いため、腰は縁側におろしたままだ。
君は肩をすくめると、老人の前に立って剣を構えてみせた。
すると次の瞬間。老人のもつ薪が襲い掛かり、裂ぱくの気合と共に君の剣は背後に弾き飛ばされていた。君は目を丸くして、飛ばされた地面に落ちた剣と老人を交互に見る。
老人は薪を持ったまま、君の真似をして肩をすくめてみせて言った。
「今のは居合い術というものだ。おぬしの国では知らんが、ここでは例え刀を抜いていない者が相手でも戦いで油断すると死んでしまうぞ」
君は“居合い術”を教わったのだ。このことは覚えておくこと。


(シーン3)
夜になって君は酒場に行ってみた。もっとも早く町の様子がわかる方法だろうと楽しみにしていたのだが、客達はそれぞれ板に隔てられた席に案内され適当に声をかけられる雰囲気ではなかった。
少々あてがはずれたものの、気をとりなおして一人で席に座り込むと酒を注文した。
八幡国のエールは米から作ったもので、君には初めての味わいだった。苦いというより辛い。
君の傍を湯気のたつ酒瓶を持った店員がとおり過ぎる。驚いたことに酒を暖めて飲む習慣もあるらしい。
店員を視線で追っていると、君の目がある人物の前で止まった。
昨日の若侍、つまり娘の兄だ。
他に二人の侍と酒を飲みながら話し込んでいる。
興味にかられた君が、そっと身を近づけると、かすかに「放火・・・」と聞こえた気がした。
そのとき二人の侍がこちらを見た。君に気づいたらしい。
二人は席を立つと若侍に二言三言声をかけてから店を出て行ってしまう。
君は、
・娘の兄に何を話していたか聞いてみるか。
・すぐに二人の侍の後をつけるか。
・自分には関係ないと思い、そのまま飲みつづけるか。


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