冒険記録日誌
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2002年08月28日(水) 不思議なジュリエット 純愛DOKIDOKIストーリー(勝沼紳一/双葉文庫)

私、風見唯。いま私たちの学校では、学園祭の準備で大いそがし。私のクラス6年C組では、お芝居をすることになったのです。 タイトルは、あの“ロミオとジュリエット”!ところが、ロミオ役はクラスの人気者、御子柴クンに決まったものの、ジュリエット役がもめてるの。 美人で演劇部の部長をしている麗華が最有力候補なんだけど、「つまんない」っていう意見が出て、大波乱。できることなら、私がジュリエットをやりたい!だって、御子柴クンは私のあこがれの人なんだもん。 でも…。その時なの。私の身になにかが起こったのは。体が、白い煙につつまれて―。
*本書裏カバーより抜粋*

かわいーーーっ。ってな感じのほのぼの純愛ストーリー。ペパーミントゲームブックシリーズの一冊です。
大好きな御子柴君を相手にジュリエット役をやりたい。でも立候補する勇気がない―。
あああああああっ。
この展開は山口プリンの汚れたハートを大いに揺さぶりました。いったい今時、こんな素直な小学生が果たして存在するのでしょうか。いいぞぉ、ほんといいぞぉ(号泣)
憧れの対象である御子柴君も超美形キャラではなく、ただのガキ・・・いや元気な男の子なのも好感がもてる。
でも一番のストーリー上の見せ場は、芝居と恋のライバルである麗華との絡みです。牽制しあいながら終盤に友情が芽生えるシーンが泣かせます。
ちなみに序盤で、思わせぶりに登場する白い煙の後は、「自分に無いものを持った、もう一人の自分」という超自然的なキャラが登場するのですが、こいつがあんまりストーリーに絡まってなくて中途半端な気がします。ちょっと残念。
そしてゲームブックとしては・・・・・・いやシンプルでいいっす。
トキメキポイントと思いやりポイントの管理、それからアルファベットの欄にチェックするだけで簡単です。あってもなくても、ゲーム進行にはあまり影響がない感じでしたが。
そうそう途中で、遊園地に設置された巨大迷路に(ストーリーの脈絡もなく)挑戦するシーンがあるのです。ここは苦戦するかも。なんせ「道は右と直進のみ」とか文章表現まですっごいシンプルですから迷うこと必須。まるで「ネバーランドのリンゴ」の悪夢が復活したようです。
(攻略ヒント:ここは迷路の片壁に、ずっと手を当てて移動するような感覚で進めて行くと吉です)

本当は突っ込みどころ満載の本書なのですが、「自分が主人公になった少女小説」という主旨にはあっていたので、素直に楽しく読めたと言っておきます。
ただし硬派なゲームブックファンは、決して本書に手をつけない方がいいと忠告しておきますけどね。


山口プリン |HomePage

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