冒険記録日誌
DiaryINDEX|past|will
2002年08月05日(月) |
展覧会の絵(森山安雄/創土社・創元推理文庫) その2 |
本書はムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」をモチーフにしたゲームブック。 (この組曲の名前を知らない人でも、最初のプロムナードの演奏は必ずどこかで聞いたはず。有名なクラシックです) ゲームや映画を原作にした作品は数あれど、音楽が原型のゲームブックなんて唯一のものじゃないのでしょうか。 この組曲「展覧会の絵」は、ムソルグスキーが印象を受けた10枚の絵を元に10曲で構成され、絵と絵の間はプロムナードという楽曲でつながれている形になっています。 ********************** プロムナード 侏儒──地の精 古城 プロムナード チュイルリーの庭 ビドロ──牛の群 プロムナード 卵の殻をつけたひなの踊り サミュエル・ゴールデンベルクとシュミュイレ プロムナード リモージュの市場 地下墓地 鶏の足の上に建つバーバヤーガの小屋 キエフの大きな門 ********************** 以上が組曲の構成タイトルです。私も原曲については疎いので、これ以上は説明できませんが、創土社版の「展覧会の絵」には詳しいコラムが載っています。
前置きが長かったですが、ゲームブックはどんな内容か説明しましょう。 まず主人公は記憶喪失の吟遊詩人。自分の記憶を取り戻すために旅をするのが大まかな展開です。 そのためには、ガーネットや紫水晶など12個の誕生石を集めて、バーバヤーガの元へ訪ねなければならない。 主人公が訪れる国は地下迷路だったり賑やかな町だったり、砂漠の真ん中にたつ一本の塔だったりさまざまです。それぞれ各曲をモチーフにした舞台となっており、一方向ストーリー物や双方向に移動できる迷路など、ゲーム内容もバラエティに富んでいる。 冒険中に“キエフの門”の印がある絵に出会う、もしくはその世界での冒険が終わると、次の新しい世界に移動して話しが進みます。 そしてゲームシステム。 主人公は魔法の琴を所有しており、魔法の力を持つ曲を演奏することで困難に対処していきます。曲は和解の旋律・魔除けの旋律・戦いの旋律の3種類。 ただし各曲の使用回数には制限があって、あまり使いすぎると琴は砕け散ってしまい物語は終了。 いかに曲の節約が出来るかがクリアの肝なのですが、あまりケチると誕生石を取り損ねます。このあたりは考えどころなのです。 基本的に所持品と曲の使用回数のみチェックすればよいので、ルールは簡単です。
ま、こんな感じですか。 長くなったので続きます。
|