冒険記録日誌
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2002年08月03日(土) |
オペレーション・コニー グリーンベレー特殊作戦(徳岡幸弘・グループEMANON/白馬出版) |
ベトナム戦争が舞台の硬派なゲームブック。硬派とはリアリティ重視だからです。 読者は陸軍特殊部隊、通称グリーンベレーの小隊長となり、ベトナム軍のザック将軍を暗殺するのが任務なのです。作戦コードネームは、オペレーション・コニー。ゲームルール自体は選択肢を選ぶだけでシンプル。その分、油断や危険と思われる行為を選択すると、あっという間に死亡します。 最初に装備品の解説を受け戦況を聞き取ると、後は敵の本拠地まで突き進む。 交戦の続くジャングル、様子の分からない湿地帯、危険だが船で高速移動が可能な河川。選んだコースによってさまざまな困難が待っています。 何とか敵本拠地にたどり着いて、ザック将軍暗殺に成功してもまだ終わりません。安全な退路を確保し、自軍の元まで自分達が脱出できるのかも含めての冒険なのです。 冒険中に部隊の仲間とかわす他愛無い会話や、主人公の主観が入った敵軍友軍の描写などが現実味を作っていて、この戦場という舞台にすんなり入り込めました。よくある無色透明な主人公を使ったゲームブックとは、また違うアプローチですが成功しています。
しかしこの作品も大きな欠点がありました。それは総パラグラフ数がわずか95しかないこと。 本の半分くらいはイラストが占めているので、小1時間もあれば全部読み尽くせてしまい、これで定価580円はコストパフォーマンスが悪すぎる感じなのです。 内容は悪くなかったので、せめて300パラグラフくらいあれば・・・と惜しい気がする作品でした。
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