冒険記録日誌
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2002年03月05日(火) 手軽にできる絶体絶命(多摩 豊/早川書房)

 ウォーロック13号でこの本が「不条理なゲームブック」と紹介された当時は興味がなかった。
 その後、原作者である火浦功にはまっていた時期があって、その時さんざん探しても見つからずじまい。
 そして現在はなぜか2冊所有している、因縁の本です。
 ちなみに、原作である「みのりちゃんシリーズ」は、常識が通じない小説。
 主人公がマッドサイエンテストの少女という設定はまだ良い。
 この世界ではお弁当用にウィンナーをタコさんに切っていると爆発することがあっても不思議ではないのだ。
 で、ゲームブックでは原作と同じく、唯一のまとも人である記者、山下さんの視点で進める。
 喫茶店でフルーツパフェにするかチョコレートパフェに迷ったみのりちゃん。
 その場で「選択機」なる装置を製作!してしまう。
 これが誤作動を起こして、いろんな次元を旅することになってしまうハメになる。
 さっきまで宇宙船にいたかと思えば、つぎの瞬間マファイアに銃を突きつけられ、気がつくと賭博上で着物をきたみのりちゃんがいるといった具合。
 いろんなシーンがぶつ切りになって、くるくる状況が変わる。
 どうやったら元の喫茶店に戻れるかなんて“考えるだけ無駄”なのである。
 ひたすら巻き込まれ、極限状況を楽しむ。そんなゲームブックだった。


山口プリン |HomePage

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