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■ 命日
夕方、部屋で静かに手を合わせる。
17歳という若さで逝ったH先輩に、思いを馳せる。 来年も再来年も、必ず忘れずこの日を迎えたい。 2年前のあの悲しみ、あの涙。 生と死に対する考え方が変わり始めたのも。
もう誰かの死を見つめたくなんて、ない。 そう、思っていたのに・・・・・・
2年前という年は、それだけでは終わらなかったのだ。 2000年、私は合わせて3度も黒い服を着たことになる。
その話は、また今度。
(6日の日記の続き)
定期演奏会では、ミュージカルのステージもある。 役に当たっていたH先輩の穴を、演奏会直前に別の人が埋める。
声役(演技者と声役の人は別って舞台なのだ)の人も新しく変え、それはもう一杯一杯のスケジュールの中で先輩の穴を埋めようとした。
告別式直後、今年の演奏会は中止にしようか、との案もでた。 先輩の位置付けは、あまりにも大きかった。
しかし、H先輩がどれほどこの演奏会に懸けていたのかは、部員全員が言うまでもなくわかっていたから。 その年の定期演奏会は、「追悼演奏会」になった。
先輩の立つはずだった後列に椅子を置き、黒縁の大きな写真を置いて。 観客の方々と黙祷を捧げて。 追悼の曲を拍手しないで下さいとお願いして、演奏。
そしてこの演奏会を成功させることが、私たちにしか出来ないことだったから。
2002年05月13日(月)
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