 |
 |
■■■
■■
■ 面白い小説/小説の面白さ
江國香織『東京タワー』、映画化されましたね。「王様のブランチ」で紹介していました。 いっとき、江國香織をまとめて読んでみた時期がありました。独特の比喩や表記(の、少し病んでいるような微細な感覚)には確かに魅力があるのかも知れない、と思いながら読みました。しかし『東京タワー』は、つまらなくて途中で放り出してしまったのでした。 しかもヒロインが黒木瞳。ある意味納得というか。 私は、黒木瞳という女優さんには色気と知性を感じません。その両方を感じさせる女優として人気があるようですけれども(お好きな方がいらっしゃったらすみません)、たまたま聞いた朝のラジオ番組(かつて担当していた)の話しぶりが「お口アングリ」@(c)田中康夫 でしたし。 もっとも、女優は素の人となりが魅力的である必要はないのかも知れませんし(もちろん反対に、魅力的でなければならないという考えもありましょう)、であればこそ、見事に女優であるとも言えるのかも知れません。
じゃあ誰がいいんだよ、と聞かれたら、麻生祐未などが好きです、と答えましょうかね。
どんな小説をつまらないと思うのか、面白いと思うのか、その理由について考えてみると面白いかも。 たぶん「東京タワー」は、ちょっとかっこよさげーな感じで読まれていたりするんだろうなあ、とか。 でも願望みたいなこと(恋愛とか)は、小説で読むんじゃなくて、まあありきたりな感慨ではありますが、実際にやった方がいいような気がするんですが。誰にも言わずに。我ながらミもフタもないことです。 (例えば、恋愛)小説の面白さというのは、自分もやってみたいけどやれないことをやってる主人公の物語、の中にあるとは限らない、と思うのです。
といった話と関連して、最近読んでおもしろかった本として、橋本治の短編小説集『蝶のゆくえ』(新潮社、2004)を挙げます。いろいろなところで話題になっているようですね。 ものすごく救いがないストーリー。でも、主人公に救いはある、そういう小説だと思います。
2005年01月15日(土)
|
|
 |