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■ 「休日」
朝、えらい早くに目が覚めてしまった。お酒が残っているせいかもしれない。ひどいというほどではないが二日酔いである。 うぐー、と思いながらメールを書く。
今日すべきことは、
・りー祖母(りー母の母)と私の祖母に会いに行く。 (その前にりー祖母に何かお菓子を買うこと。) ・のいに首輪をつける。 ・名鉄寄席を聴きに行く。 ・福寿林で中華料理をたべる。
以上である。が、とにかく気持悪いので、活動する気になるまでだらだらしている。こういう時こそ何かを食べてみたりあえて動いてみたりするといいのだろうが、出かけなくてはならない日でもないので、流される。
ようやく、お昼ごはんを食べに出る。「犬カフェに行きたい」とりー氏が言うので行ってみたけれど満席だった。それでチェリオに行く。ついでに街なかで買い物をすればいい。 チェリオでお昼を食べて、西武で小さい買い物をして、大和(注・地元のデパート。福岡の岩田屋、熊本の鶴屋などのような位置とでもいうべきか。お使いものは大和で、といったふうに、品揃えとはまた違った価値判断がある。もっとも岩田屋や鶴屋は品揃えもそこそこ良いが)でちょうど開催中の、大江戸物産展みたいなのに行く。 8階催事場。りー氏は先日行ってみたようだけれど私は初めてだった。この手のイベントは嫌いではないが、案外さほどでもないということも少なくないので、特に期待もせず行ってみたのだが、思ったよりも面白かった。 りー氏は舟和の芋ようかんの列に並ぶ。これをりーばあちゃんのお土産にしようという考えだ。私は全体をぐるり一周。神茂が出店していたので、チェックを入れつつ、いせ辰で品定め。 根津のいせ辰には行ったことがあるけれど、それもずいぶん前の話で、今こうして改めていろいろな品を見ていると、またちゃんとあの辺を歩いてみたいと思う。すこしはものも見えるだろうか。 いろいろ悩んで、猫おどりの手拭いと、絵はがきを2枚買う。猫の寺子屋を描いた版画もがあった。「猫に鰹節」なんていう手習いをしていたり、いたずらもので、とってもおかしい。でも商品の中ではちょっと値の張るものだったので、今回はみるだけ、みるだけ・・・ りー氏が芋ようかんの行列から生還したので、神茂ではんぺんを試食し、3枚お使い物用に買う。福引きを1回だけして、飴(はずれ。でも老舗製。当たりは江戸の逸品いろいろ)をもらう。
りーばあちゃんは、長らく娘(りー母)のいるりー実家に一緒に住んでいたのだけれど、先だってりー伯父さん一家と暮らすことになり、引っ越したのだった。移ってからは初めてお目にかかる。ことし84歳。耳が少し遠いけれど、いつもきちんとした人だ。 「自信がなくて」と、頻りにそう言っていた。若い頃には当たり前にできたことが、自分の意志とはうらはらに、だんだん思い通りにいかなくなるのだろう(小さいレベルのことなら、私にだって心あたりがないわけではない)。年を取ると強情になるばかりではなく、弱くなる人もあるのだ。強情さも、弱さの裏返しなのだけれども。そして弱さを認めることも、なかなか出来ないことであるのだろうし。
辞去して、私の実家へ。 ちょうどお茶タイムだったので、カステラをお相伴にあずかる。
のいに早速首輪をつけようとするも、失敗。いちばん小さな穴でもまだ大きくて、くるくる廻ってしまう。のいはなんとか頭から抜けようともがく。あああああ。 というわけで、結局はずしてしまい、もう少し、固定できるくらいになったら、ということにする。もっと小さい頃からつけていないと難儀なのか。
それにしてもくやしいのは、母にすっかり甘えていることだ。姿を認めるなりのどをゴロゴロ鳴らしやがる。かつての母のことは、忘れてはいないようだがずいぶんあっさりした対応だ。とてもくやしい。
実家から名鉄トヤマホテルへ。桂米朝を聴きに行く。小米朝や南光もいっしょだ。 早い時期にチケットを買ったせいか、なんと最前列だった。購入順で席が決まるらしい。舞台を正面にして、中央から左にずれた席。こんなに前でものを観たのは初めてだ。 客層はやはりというかなんというか、圧倒的に年輩の方が多い(チケットが高めのせいもあるだろうか)。
ああおもしろかった、と言い言いして、同じホテル内の中華料理店・福寿林へ。 ここは私のなつかしいお店なのだ。正確には、ホテルが新しくなる前の話である。子供のとき、家族で外食というと、福寿林に連れていってもらっていたという印象があって(それ以外にも行っていたのだろうけれど)、なつかしくたのしい思い出として残っている。今回の寄席は、お食事つきの券と寄席のみの券とがあった。せっかくだからお食事をしてもいいのだが、18時の開演前に食べてしまうのは、私たちには少し早いし、それに、決められた時間の中で食べるよりも、終わってからああだこうだと話しながらゆっくり食べたいと思ったのだ。いずれそれなりのお値段もするし、それならばずっと気になっていながら行っていなかった福寿林に、りー氏と一緒に行ってみたかった。 子供の頃に行ったのがなぜ福寿林だったのか想像すれば、父の勤務する会社の近くにあったからとか、昔、富山には中華料理店があまりなくて、中でもおいしいとされていたのが福寿林だったらしいとか(これは人に聞いた)、いろいろあるのだろう。とにかく今日は20年以上ぶりなのだ。大好きだったたまごの春巻はあるかな、味は変わっていないかしら(というほどまともに覚えているとも思えないのに)と思いつつ、わくわくしながら入る。 たまごの春巻(と、勝手に呼んでいた)は、父がおみやげに買ってきてくれたりもしていて、最初の中華料理体験といってもいいかもしれない。これを確認したいとずっと思っていたので、まずメニューで確認する。 一般的に春巻というと、一本まるごとか、1/2に切って供されることが多いように思うが、ここのは三等分する。筒状になって断面から中身が見えているところが私にはなつかしい。皮はたまご焼きで出来ていると思っていたけれど、どうなのだろう、少したまごが入っているから風味が残るということなのかも知れない。普通の春巻の皮とは違う気がするのだけれど、りー氏はどう感じたか。中の具は、子供の時には青菜が入っていなかったように思うが、今日は入っていた。 他に頼んだ品々からすればちょっと地味な雰囲気の皿だったが、ずっと前から気になっていたことを解決できたような気分で、うれしい。とにかくそんな春巻を他で食べたことがなかったのだ。大人になってから頼んだ品々−−ピータンとか豚肉と中国漬け物の炒め物とか海鮮おこげとかあわびとなまこ(とあと何か1品)の入ったスープとか五目そばとか−−もおいしかったので、満足した。 紹興酒とともにもりもり食べるりー氏。とくにおこげ料理が気に入った様子。お会計はちょっといいお値段だったんですけどね。まあいいや、なつかしかったし、おいしかったから。
帰宅。 ネットをしていたりー氏が、突然、「ううううううう、里親募集かわいすぎるーーーーー」と言い出す。 なになに、と見れば、オルテンシアアズールで生後1ヶ月の子猫の里親を募集しているのだ。確かに非常にかわいい。 ここのお店で飼っているノロ君は真っ黒な猫だが、子猫たちはみな白猫さんのようだ。 白猫もかわいいねえ。私、身体のどこかに白が入っている猫って、なんか清楚な感じがしていいなと思うわ。 「白い猫も黒い猫も茶色い猫もみんなかわいい」 そうだね。みんなかわいいね。
りーさんって、のいのことすっごく好きだよね、とHは言っていた。
2002年09月15日(日)
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