酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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| 2005年11月11日(金) |
『激流』 柴田よしき |
修学旅行先の京都でバスの移動中にひとりの少女・冬葉が姿を消した。その自由時間の時に一緒に行動していた美弥は、二十年経って不可思議なメールを受け取る。『わたしを覚えていますか? 冬葉』・・・そして、美弥とあの時の仲間たちは引き寄せられるように集まり、それぞれに事件に巻き込まれていく。
柴田よしきさんの新刊が出ない、と思っていたら出ましたっ! 修学旅行の自由時間に7人で行動していて、バス移動でひとりの少女が忽然と姿を消してしまう。こんなショックングな目に遭ってしまうと京都が嫌いになりそうです。京都って本当に不思議な場所ですよね。魔界都市と言われるのも頷ける魔力があると言うか。少女がふっと消えてしまっても不思議じゃない気がしますもんねぇ。京都に住まれていた柴田さんならではの風景が浮かぶような導入で分厚い本だと慄いていたのにスンナリ引きずりこまれてしまいました。うまいよなぁ。 内容の面白さは読んでいただくとして(笑)、私は7人の中で貴子がトテモ気になります。貴子を軸に貴子の物語を描いて欲しいくらいですね。貴子になにがあったのか。貴子はどうなってしまうのか。それが最後まで気にかかってしまいました。 しかし、柴田さんはさまざまな想いを物語に描きこまれていました。印象的なのは「あたまがおかしい」人のこと。繰り返し「あたまがおかしい」と言う言葉が使用されていて、実生活でなにか大変なことがおありだったのだろうなぁと。一方的になんだかんだと言い寄られてしまうのでしょうね。人気作家さんも大変だ。
『激流』 2005.10.31. 柴田よしき 徳間書店
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