酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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| 2005年09月15日(木) |
『日暮し 上下』 宮部みゆき |
湊屋総右衛門の妻おふじから逃れた葵は、《子盗り鬼》が出るという屋敷に住んでいた。他人を寄せ付けず、訳ありのお六母娘を住み込み手伝いをさせ、ひっそりと暮らす葵。その葵が殺された。下手人は遠い昔に葵が捨てた息子・佐吉!? 佐吉を慕っている弓之助は平四郎とともに真相を探り始めるのだが・・・
『ぼんくら』で湊屋総右衛門から道化の役を振られた佐吉。それは全て湊屋総右衛門が愛する葵(佐吉の母)を守るためだった・・・とは言え、母親に捨てられたと思い込んで生きてきた佐吉が哀れ。平四郎が言うように全ては湊屋総右衛門とおふじ夫婦に問題があると思うんだけどなぁ。おふじVS葵にしたって、湊屋総右衛門は葵を逃がさずに真っ向から闘わせればよかったのに。葵はそんなにヤワな女じゃなくってよ。空回りするおふじが誰より哀れだったのかもしれない。 『日暮し』は『ぼんくら』よりずいぶんとダーク。そのぶん弓之助もおでこちゃんも傷つき悩みながら成長していく。救いはそこだわ。きっとこれから先もふたりで助け合って事件を解決していくのでしょう。ふたりの新しい物語を早く読みたいものです。
それにしてもいい気分だ。釣り台に乗るのは癖になる。寝っ転がって、青空を仰いで、どこでもぶらぶらと運んでもらえるのだから。 みんな、毎日をこんなふうに暮らせたらいいのになぁ。 でも、そうはいかねえんだよなぁ。 一日、一日、積み上げるように。 てめえで進んでいかないと。おまんまをいただいてさ。 みんなそうやって日暮しだ。
『日暮し 上下』 2005.1.1. 宮部みゆき 講談社
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