酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2005年09月08日(木) 『1303号室』 大石圭

 13階建てのマンション最上階にある2DKの1303号室。駅から近く、1階にはコンビニがある。海が見える最高のロケーションなのに、この部屋の家賃は格安。次々と喜んで入居する若い女たち。しかし、彼女達は数日のうちにベランダから落ちてぐちゃぐちゃになって死んでいくのだった・・・

 この本はなにが怖いかと言うと、表紙の写真が怖すぎです(苦笑)。これって呪怨のアノ女優さんかしら? この表紙を見て「読もうっ!」と手にした兵さんたちに乾杯v
 入居すると飛び降り自殺をする部屋とその隣の部屋の人形のような美少女。この組み合わせはいいです。もう少し美少女についても語って欲しかったかもしれない。それくらい美少女の存在が大きかった。
 内容としては、いかがなものでしょうか。部屋にとりつく女の怨念と言う当たり、名作『呪怨』と同じ設定であるような気も。特定の人間への怨みではなく、たまたまそこへ入居した人間へのとばっちりってところも同じだし。
 ただ、3パターンの母と娘の関係には考えさせられました。娘の稼ぎに依存する母、美しい娘を自分の人形として扱う母、性格がそりあわず娘を厭う母。母親と娘という関係の複雑さ、そこから生まれる悲劇ってカタチはうまかったかもしれません。
 しかし、それだけ店の前に飛び降り死者が落ちてきて、ぐちゃぐちゃに潰れちゃうことが続出すると、1階のコンビにって閉めないものかしら? そこが一番謎と言うか、ホラーだと感じたのでありました。そんなコンビニで買い物なんてできないー。

『1303号室』 2005.8.20. 大石圭 河出書房新書



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