酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2005年08月20日(土) 『ポセイドンの涙』 安東能明

 昭和52年北海道松前郡吉岡村は、青函トンネル建設のために人で溢れ、標準語が喋られていた。小学生の由貴と政人と連は子供ゴコロに親の行動に苦しめられていた。青函トンネルゆえに賑わった村は、トンネル建設が終れば人も去り、賑わいも消えてしまう。そんな時、ウェンカムイとあだ名をつけられ、嫌われていた由貴の父親が消えた・・・そして平成16年、青函トンネルから死体が見つかり・・・?

 大きな公共事業の裏には利権の争いがあり、笑う人も泣く人もいる。そんな悲哀を感じさせる壮大な物語でした。ただ個人的に残念だったのは、主要登場人物の3人の心情が克明に描かれていなかったこと。それが出来ていれば読後に「浅い」と感じず、すっごく感動できたのではないかしら。こういうドラマは人間の心を読みたいと願ってしまうのでありました。

『ポセイドンの涙』 2005.7.10. 安東能明 幻冬舎



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