酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2005年05月09日(月) 『袋小路の男』 絲山秋子

 私はあなたに恋をした。高校二年生で、成績が良くて、彼女がいるのにソープランドばっかり行っていると噂の小田切孝さん。それから十二年の間、私はひたすらあなたに恋をする・・・

 「袋小路の男」と「小田切孝の言い分」が呼応しています。小田切孝が住んでいる場所が袋小路。互いが互いを微妙な距離で縛りあっている・・・。それを恋と呼ぶのか、愛と呼ぶのか。こういうカタチを恋愛と言うのかしら。不器用なふたりの勝手なすれ違いが不思議なせつなさを感じさせてくれます。なかなかいいのよねぇ。

「どうして作家になろうと思ったんですか」
「そりゃ、俺にしか書けないものがあるって気がついたからさ」

『袋小路の男』 2004.10.29. 絲山秋子 講談社



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