酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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| 2005年05月08日(日) |
『逃亡くそたわけ』 絲山秋子 |
あたしは福岡タワーに近い百道(ももち)病院から脱走した。二十一歳の夏をプリズン(と、わたしは病棟を呼んでいた)で過ごすわけに行かなかったのだ。なごやんという二十四歳の茶髪を道連れに・・・
精神を病んで入院している若い女性を主人公にしたロードムービー。タイトルに惹かれたのですが、設定と内容にぶっ飛んじゃいました! ハイテンションなあたしと巻き込まれ型の青年なごやんのふたりの田舎へ田舎へ逃げていくだけの物語。でも九州大好き人間としては方言と風景にめろめろ。また心をちょっとばかし病んでいる人にシンパシーもあり。妙な物語なんだけど面白いんだよねぇ。 ・・・個人的に言えば旦那と行って素敵だった秋月の風景を一気に思い出してちょっと泣けたりもした。
一人では絶対に来たくなかったけれど、一度ほかの誰かと行っておかないと、もう行けなくなるような気がしたのだ。何にもないけれど、あたしは秋月のしみじみした雰囲気が好きだったから、捨てたくなかった。
『逃亡くそたわけ』 2005.2.25. 絲山秋子 中央公論新社
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