酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2005年04月24日(日) 『さよならの空』 朱川湊人

 オゾン層は有害な紫外線を防いでくれるバリアー。フロンなどの影響でオゾン層に穴があき、オゾンホールとなる。そのオゾンホールの拡大を防ぐために開発された化学物質ウエアジゾン。しかし人類を救う代わりにウエアジゾンは夕焼けを消し去ってしまう? 開発者テレサは日本へ向かい、やらなければならないことを密かにはたそうと・・・

 夕焼け。見ていると哀しくてせつなくて、家に帰り母の顔を見ると安堵する。そんな小さな頃のことを思い出しました。有害な紫外線から地球を守るために開発された化学物質が夕焼けを消してしまう・・・化学物質を開発した科学者自身も夕焼けの思い出と過去に思い悩み日本で無謀な行動を起こす。そこから不思議な事件に巻き込まれていくのですが、・・・泣きました。私も会えるのかしら。うう。

 二十七歳の夏、突然人恋しくてならなくなった夜。
 死んだ恋人は、生身の自分を抱き寄せてくれる腕を持たない。死んだ恋人は、写真の中で同じ笑顔を浮かべ続ける以外のことは、何もしない。それが苦しくなる時が、肉の体を持つ人間には確かにある。
「誰だって、きれいごとばかりじゃ生きていけないのよ」

『さよならの空』 2005.3.25. 朱川湊人 角川書店



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