酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2005年04月23日(土) 『聖者は海に還る』 山田宗樹

 梶山律はひとり息子を抱え、陵光学院で養護教諭(保健室の先生)をしていた。校長の方針の有名大学に入れてみせるという惹句にひかれ、エリートたちが集まっている。律は前に務めていた学校の生徒達の荒れ方を見ているだけに、ここの生徒達の聞き分けのよさは不気味ですらあった。ある日、生徒の一人が切れ、教師を射殺し、自分も自殺。衝撃を受けた学校側は、カウンセラーを招聘する。彼によって生徒や学校スタッフは救われるのか・・・?

 面白かったです! ちょっとだけひっかかる部分も無い訳ではないのだけど・・・それでも展開のうまさにドキドキしました。ま、私はとにかく山田宗樹さんはかなり注目してますからv
 心ってなんでしょう。壊れた心、壊れていく心、でもその基準値はどこにあり誰が決めるのだろう。生きてる人だけ心はあって形も色も違うハズ。その心を治すとか癒すとか救済するとか、果たして人間に可能なのでしょうか。うさん臭い宗教を盲信してしまう心もわからないではないのよね。自分の心の形や色やありようを考えてしまったのでありました。オススメv

 言葉はね、人を傷つけることもあるけど、人を救うこともできるんだよ。わたしたちは、人を傷つけたり、傷つけられたりするけど、どこかでそれを補いながら、背負いながら、生きていくしかないんじゃないかな。それで、いいんじゃないかな。

『聖者は海に還る』 2005.3.25. 山田宗樹 幻冬舎



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