酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2003年10月05日(日) 『嘘つきは殺人のはじまり』 日本推理作家協会(編)

 きっかけは‘嘘’だった。嘘が引き起こす10の殺人事件・・・

「不帰屋(かえらずのや)」 北森鴻
 美貌の民俗学者、蓮杖那智のかかわったフィィールドワーク。古来、女は不浄のものとして見なされてきた。しかし、もっと遡れば女性とは豊饒と生産の象徴であった。このふたつの観念の入れ替わった瞬間を調査するため、那智は《女の家》に向う。

 こういう短篇集は今まで読んだことのない‘未知の作家’さんとの新たなる出会いを期待して読みます。そして10の物語のレベルは高く、とても面白かったです。それなのに、あぁ、それなのにぃ〜・・・ものすごぉーく面白い作品は読んだことのある高橋克彦さんの『欠けた記憶』と、やはり読んだことのある北森鴻さんの『不帰屋』なのでした(汗)v これはやはり好みなのでしょうねぇ。
 しかし上にちょこっと紹介した「不帰屋」は、タイトルから素敵ですよね。不気味だし、なにかが起こるぞ〜どろどろどろって感じ。うふ。(『凶笑面』収録)

「美人学生を優遇してもかまいませんか」
「利用できる立場はすべて利用する。それは研究者として優秀な証、ね」

『嘘つきは殺人のはじまり』 2003.9.15. 講談社文庫 



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