酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2003年10月03日(金) 『伊集院大介の休日 真夜中のユニコーン』 栗本薫

 藤巻聡子は憧れの教授とキスだけで切り捨てられてしまう。男性と付き合った経験もなく初めての一途な想いだっただけに傷つく聡子。大学の春休みを傷心から立ち直ろうと、テーマパーク<ユニコーン・パーク>で住み込みのアルバイトをすることにする。美人でお嬢様育ちで清潔感あふるる聡子は、アルバイトの女の子たち憧れの男子バイトグループ四天王に可愛がられるのだが、聡子争奪戦とともに遊園地で子どもの迷子騒ぎ、果てには死体が発見されてしまう・・・。

 切っても切っても金太郎飴。栗本薫の伊集院大介シリーズもそんな一冊です。言葉も流れも謎解きも。でも読まずにいられないと言うか、かなり後半部分に伊集院さんが登場すると「あぁ、やっと会えた」と思ってしまうのだから不思議。
 物語としてどうこう語れませんし、オススメもしません(できません)。そんなことをしなくてもきっと栗本薫フリークスたちはやっぱり読んでしまうのだから(笑)。しかしひとことだけ物申ーす! タイトルの‘伊集院大介の休日’は確信犯なのかどうかわかりませんが、卑怯だと思うわ。すっかりだまされた・・・。

 だが、そういうのは、なんとなく、いかにとりつくろって表だけはきれいに掃除しても、感じ取れてしまうものだ。

『伊集院大介の休日 真夜中のユニコーン』 2003.9.20. 栗本薫 講談社



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