酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2003年08月14日(木) 『ドクター・ハンナ』 戸梶圭太

 石月畔奈(はんな)は、稀に見る美貌の持ち主。それだけではない。その奥には何かとんでもないもの、禍々しいものが潜んでいる。そして彼女は凄腕の外科医。しかもオペでメスをふるうことに性的快感をおぼえるわ、セックスの最中に相手の体をメスで傷をつけるわ、内視鏡を無理矢理突っ込むわ、・・・とにかくあぶないドクターなのである。ハンナは仕事もセックスもやりたい放題で楽しく生活していたが、天敵の内科医・藤井雅弘をちょっとお仕置きとばかりにいたぶって再起不能にしたために、医学界に君臨する藤井一族を敵に回すことになってしまったのだが・・・。

 痛快サディスティック&どたばたエロティックアクション小説?(笑)。戸梶さんの書きたい放題のジェットコースターエロ外科医物語でした。アハハ。
 こういう悪趣味な物語をガハハと笑って楽しめるタイプの人にはおおいに受け入れられるでしょうが、目をむいて嫌悪感をあらわにする人も多いだろうなと思います。私もそんなに好きな路線ではないのですが、ドクター・ハンナが悪魔的にいい女なので結構楽しんで読んじゃいました。表紙を飾るイラストが素敵。本の中では写真を使用していますが、小阪真理恵さんのイラストに統一して欲しかったなー。

 モノを見下ろす畔奈の目は、マグロの競り業者のようであった。

『ドクター・ハンナ』 2003.7.31. 戸梶圭太 徳間書店



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