酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2003年08月06日(水) 『呪怨2』 大石圭

 ホラークィーンの異名を持つ女優、原瀬京子は恋人の運転する車で事故に遭遇。流産してしまう。それは、「心霊特番!呪われた家の真実・謎の怪死事件に迫る!」という番組ロケに参加したためだった。その家はかつてそこに住んでい佐伯伽椰子が夫に惨殺された呪いの家だったのだ。その家に関わった者たちは謎の死や失踪をしていた。そして今また新たに繰り返される恐怖と悲劇の連鎖。京子は流産したはずだったのだが、陣痛を起こし病院へ運ばれる。京子の出産。それはおぞましい考えられない本物の恐怖のはじまりだった・・・。

 こんなに怖い映画はないと噂を呼んだ『呪怨』はノベライズ化され映画化されました。そしてこの夏はこの『呪怨2』が公開。そのノベライズです。この『呪怨』の怖さの持ち味は想像を越える理不尽さにあります。なにより佐伯伽椰子という女性の異常性がすごかった。今回はかなり洗練されてしまったので前作ほど毒々しいブキミさ怖さは文章からは感じませんでした。内容の完結する世界が少しつかみにくかったと言う感じでしょうか。怖いという感覚より気持ちが悪いという感覚により強く訴えかけるかもしれません。

『呪怨2』 2003.7.10. 大石圭 角川ホラー文庫




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