酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2003年08月05日(火) 『HOOT』 カール・ハイアセン

 ロイは転校生。モンタナからここフロリダにやってきた。どこにでも必ずいる悪ガキにさっそく目をつけられ、なにかといじめられている。奴は、ダナ・マザーソン。ある日の朝、スクールバスでダナの暴力で窓に顔を押し付けられていたロイは不思議な少年を見かける。すごいスピードで裸足で走っているのだ。ロイはその少年が気になってしまう。ダナのいじめを回避しながら、不思議な少年を追いかける。少年と知り合ったロイが知った現実は・・・。

 よいですv とてもとてもよい物語です。この物語は、タイトルのHOOTと本の表紙に惹かれ衝動買いしていたものです。HOOTとは梟の鳴き声のこと。表紙もブルー地にお茶目な梟の目と鼻が浮いています。実は私は昔から梟を集めているのですv
 表紙を部屋の飾りにすればいいやと、買ってからずーっと飾ってありました。昨夜ふと読もうと思い、読み出したら引き込まれてしまい一気読み。少年少女たちのがんばりがすっごくいいv 瑞々しい感性を持ちながら成長していく様は感動的です。そして悲しいかな、家庭環境の子供に及ぼす影響はどうしたってとてつもなく大きいものだと思い知らされます。個人的にかなりオススメ。

「なにが正しくて、なにがまちがっているのか境界があいまいな場面に立たされることは、これからもあると思うの。そのときは、心と頭が別々の判断を下すかもしれない。でも、いちばんだいじなのは、そのどちらにも耳を傾けて、自分にとってベストだと思う決断をすることよ」

『HOOT』 2003.4.1. カール・ハイアセン 理論社



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