酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2003年06月02日(月) 楽園のつくりかた 笹生陽子

 優の希望はエリートコースをまっしぐらに突き進むこと。なのにある日突然おとうさんの田舎へ引越しをすることになってしまう。引っ越した先の中学校のクラスメートはたった三人! ひとりはサルみたいなやんちゃ坊主。ひとりはアイドル系美少女(?)。ひとりはマスクと髪で顔を隠して言葉をださない女の子。優はアイドル系美少女がいるなら田舎も悪くないやと思ったのだけれど・・・その子は男の子だった! ボケたおじいちゃんと妙なクラスメート。優のユートピアはどこにある?

 優は、とても頭のいい都会の男の子。事情により田舎にひっこみ忸怩たる日々を送る。でも優が目線を変えたとき、優の世界観も変わってくる。おじいさんとクラスメートたちと触れ合っていくうちに心もすこしずつおとなになっていく。離れた父へのメールの回数も減っていき、父からも卒業できそうになる。
 思春期の男の子のがんばりが微笑ましくいとおしい物語です。キィは父とのメールのやりとりですが、そこに深い深い思いと理由が隠されていました。楽園は自分でつくるもの。そう気づいたら人生に怖いものなんてない。
 個人的にとても読んでいただきたい物語です。

 田舎の子どもは、むやみやたらとフレンドリーで強引だ。

『楽園のつくりかた』 2002.7.15. 笹生陽子 講談社



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