酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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綾辻さん曰く、『最後の記憶』は初本格ホラー長編だそうです。 ホラーにもいろいろありまして(無類のホラー好き)、この作品は淡々とした不気味さが最初から最後まで貫かれていました。 奇しくも最近、私が気にしている脳の痴呆化がテーマに関わってきます。もしも若くして記憶がどんどんと失われていき、最後に残った記憶が‘恐怖’にほかならないとすれば・・・どうします? 設定と言い、ミステリー仕立てと言い、とても面白いです。面白いですけれどーっ、高橋克彦大先生の‘記憶シリーズ’にこのモチーフに似たものがあるような気がします。勿論、綾辻さんほどの作家さんがまねっこしたとは思いませんが、‘記憶’で‘ホラー’と言えば、高橋克彦さんのものですねぇ。などと改めて痛感してみたり。ただ、語り口調がねっとりしてしんねりしていて、そこは綾辻さんならではのホラーになっていると思います。
『最後の記憶』 2002.8.30. 綾辻行人 角川書店
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