青春の思ひで。
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「今日、ルリと会ってきた。それで、もう二度と会わないって言ってきたよ」
ルリ、さん?
何で今ごろそんな名前が出てくるの?
ルリさんとは、もう会ってないって。
「何であたしがルリさんのことを知ることができるわけ?」
「ちはるあたりから聞いたのかと……」
ちはるさんはあたしのバイトの先輩。 ルリさんにとっても、元・先輩。
「でも、ちはるさんはおにいちゃんがルリさんのこと好きだったの知らないんだよっ!」 「ルリの方から、ちはるに連絡したらしい。……ルリのことなんか知らないって?」 「…………知らない」 「そっか……」 「何で、ルリさんにもう会わないとか言う必要があったの?」
「……ルリも、俺のことが好きみたいだから」
は? 何それ?
何それ。何それ。何それ。
おにいちゃんはルリさんを好きだった。 あたしよりも好きだった。 でも、怖くてずっとルリさんには何も言えなかった。 だから、おにいちゃんとルリさんはずっとお友達だった。
……でも、ルリさんもずっとおにいちゃんを好きだった?
もう、「同僚」って関係でなくなってから、頻繁に会わなくなってから1年以上経つのに?
頭の中がぐちゃぐちゃする。 考えたくないことばかり、思い浮かぶ。 いやだ。いやだ。いやだ。
あたしは言った。
そして、電話を切った。
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