青春の思ひで。

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2002年09月23日(月) 地下駐車場にある聖域。

La Luna Rossaから案内状が来たので、マリアクローチェに「天野可淡†展」を見に行った。

今日が最終日。


柘榴さまに教えていただいて、連れて行ってもらった「†フランチェスカの斧†展」で初めて天野可淡のお人形を見た。

最奥の小部屋で、訴えかけるような瞳で手を伸ばしていた少女。
苦しそうに、切なそうに、悲しそうに。
必死で救いを求めていた少女。

あのこに逢いたかった。


最終日の所為か、マリアクローチェにはかなりのひと。


「泣かないで」
自然とそんな言葉が零れた。
「泣かないで」などと言いつつ、あたしは泣いていた。
何故だかはわからない。
ほんとうに、呼吸するが如く、自然に涙が零れた。


どのこも、目の淵にぎりぎりまで涙を湛えてそこにいた。


何を求めて。
何を祈って。


何も映さない無機質な瞳は、何を見ているのだろう。


何もできなくてもどかしいあたしはここにいる。


マリアクローチェは地下駐車場だ。
薄暗い照明。揺れる蝋燭の炎。異国のロックミュージック。お香。
人間と人形。
前に来たときにも、どうしようもない安らぎを感じた。
暗い地下で。
仄暗い灯りと、叫ぶような音楽(あれはほんとうに「ロック」というジャンル区分で間違ってないだろうか)、静かに炊き込めるお香の中で。
時間は止まるような、無限に続くような。
みんながいるような気もするし、誰もいないような気もする。あたしさえも。

矛盾だらけの不思議な感覚に包まれる。



エキシビジョンの感想。
うまく書けません。
陳腐だけど、「言葉にできない」というのが一番。
あのこたちに同調して、泣いてしまったあたしがいました。







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