箱の日記
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2004年05月24日(月) きみに寄り添う




きみに寄り添う




稲の花ですっかり鼻水ずるずるの
わたしが
工場の横を歩いていく
ふしぶしの
音をたしかめ
油を踏まないよう
北門から
新しく建った南棟まで
仰向けのくしゃみを連発しながら
プレス機の
一定のリズムのそば
いつかのきみが汗だくでいる棟の横を
通り過ぎ
つぎにまた甲高い
アームの打ちおろす音が近づくと
空に風をさがす
はくしょんん

こうしてわたしは
君に寄り添う
はるかでもない彼方で
油のにじみをよけながら
南方へと

このあたりでは
すっかり雨はやんだのです

 



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