芥川

芥川賞をとりましたね。19,20歳の女の子が。
村上龍が選びそうな感じですね(笑)。
才能ある人が早く発見されて、評価を受けるのはいい事ですよねえ。
しかし私は女性作家の本は苦手なので、この二人の文体が苦手なものでないように願います。女性作家の作品は「女」である事を誇張しているのが多い気がして、主観的というか。なんかついていけないときがあって苦手意識があります。作品の余韻というか、作家の顔が脳裏に焼きつく感じで(笑)。柳美里とかまでいくと「すげえ」でしかないけど。だから今回の二人の作品はまだ熟成されていないだけあって結構期待しているんですが、どうなんでしょうね。
家族の誰かが買ってくるのを待っています(笑)。
最近去年の芥川賞の作品を買ってしまったので、まずそれを読みます。
芥川賞の作品は面白いのが多いので、いつも楽しみです。

直木賞の二人も順当ですよね。
江国香織さんの文はとうめいというか、心地よいですなあ。
神様のボートは良かったなあ。

一月に読んだ本
見事にミステリーばかりです。ミステリー月間なので。

「砂の器上下」 松本清張
「虚無への供物」 中井秀夫
「脳男」 首藤 瓜於
「少年法」(中央公論社)
「症例A」多島 斗志之
「慟哭」貫井 徳郎
「美しいこども」石田 衣良
「黄金色の祈り」西澤 保彦
「音楽」三島由紀夫

買ったけど読んでないのはボーヴォワールの第二の性。名作を読む目標もいまだ衰えてはいないんですが、面倒くさくて・・・・(笑)。

*砂の器 ★★★★☆ 4点 
噂どおり面白かったです。
細かくちりばめられた証拠が最後に山積みされて解決に繋がるのは見ていて爽快。
犯人の苦悩は当事者にならないとわからないけど、重苦しい動機です。らい病への差別がこんなにひどいものなのかと愕然とします。社会派。
ドラマにヌーヴォーグループがないのが残念であります。期待していたのに。

*虚無への供物 ★★★★★ 5点
ミステリー3大奇書の一つ。これもまた分厚い本なのですが、期待していたよりも読みやすくて、魔術にかかったかのように読みました。
色に纏わる名前を持つ一族、そして色に纏わる部屋で起きる3つの密室殺人事件です。複線が多すぎて訳わかんねえよ、ですが、推理小説のツボを見事に押さえた作品。色の名前を持つ兄弟が魅力的で、つい感情移入してしまいました。後舞台が戦後の昭和日本で、おしゃれなシャンソン歌手(美女)もでてくるし、遊びのある話でもあります。
犯人の動機も複雑に入り組んでいて寒気がしました。静かに狂っていく犯人にのしかかるものがあまりにも重過ぎて、あわれでした。最後は救いがあって安心はしたけどね。

つづきは次回に・・
2004年01月22日(木)

日々ノオト / kica

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