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2005年01月06日(木) となり町と戦争が開始されました(ネタバレあり)

仕事の合間に八王子駅前の本屋に寄り、今年のすばる文学賞受賞の作品を立ち読みした。最近、新しく小説を読むことは少なかったのだが、タイトルがひっかかったのだ。「となり町戦争」という作品名に惹かれた。以下内容を書く。これからこの小説を読む予定のやつは読まないほうが良い。約20分で読んだので所々抜けているが覚えているところだけ書く。細かい名称は違うかも。気にするな。

主人公の田中修路は舞阪町に住むサラリーマン。ある日、地域紙の「週間まいさか」に目を通すと、紙面の片隅に小さく書かれた記事があった。舞阪町と、となり町の戦争を開始する告知記事で、開始日時が記載してあった。

「戦争」って何だろう? もうとなり町には行けないのかな?

主人公は考える。営業マンである主人公は、となり町に営業に行くのが仕事なのだ。恐る恐る、車を走らせる。もうとなり町と舞阪町の「戦争」は開始されている筈なのに、銃声一つ聞こえない。本当に「戦争」は開始されているのだろうか?何事も無かったようにいつもと同じような日常を過ごす主人公だった。

戦争開始から一週間が経ち、「週間まいさか」に再び目を通す主人公。紙面の片隅には、舞阪町の戸建数、男女比率、移転など舞阪町の住人の数が書かれている。その中には死亡者数もあるのだが、死亡者数12人の下に(うち、戦死者数、10人)と書かれていた。軍隊も死者も町の中では見られないけれども、確かに「戦争」は行われていたのだった。

ある日、主人公の家のポストに町役場からの封書が届いていた。封筒を開けると、中には「敵地偵察員」の任命状と、偵察の報告書が入っていた。急に部屋の電話が鳴り出し、「香西」と言う名の町役場の役員が主人公に、これから敵地に毎日行って、となり町の様子を逐次報告して欲しいと通達した。よくわからないまま主人公は敵地を営業の車で回り、内容を報告して町役場に郵送することを行った。

毎週毎週、「週間まいさか」の死亡者数の下の「戦死者数」は確実に増えていった。しかし、どこで殺し合いが行われているかまったく解らない。テレビでローカルニュースが流れる。舞阪町3丁目で通り魔事件がありました。どうやらこれがとなり町との戦争の一つらしい。香西さんからまた電話があった。「あなたのおかげで我が町の戦死者の増大比が3.9%減少しました」

ね4むいからつづきは明日。


ふみひこ |MAIL