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日々のモエログ

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2005年01月07日(金)
ちょっと間違ってるんだよなぁ。

今更ながら、『激情』を見た。剛くん主演の演技者。
録画していたけれど、きっかけを失って見れてなかったのだ。
事前に「いわゆる森田@剛のイメージそのまま」という情報は得ていた。
遂に森田@剛がここまでやる!みたいな触れ込みもあったなそういえば、というのも見ている最中に思い出した。

なんか、うん。思ったほど、ダメじゃなかった。(←コラ)
というか、あの『閉ざされた世界』では、ああいうこともあるんだろうと思う。

一連のあの出来事は、あそこで暮らす人々にとっては、本当に「そんだけ」のことだったんだろう。
人の借金を肩代わりしたり、他人の奥さんとどうこうなったり、外からは異様に見えても、中に入ってそれが日常になっていれば、たいした違和感は覚えない。
あの後も、あの人たちは結構これまで通りの関係で暮らしているような気がする。
田舎育ち(私大含む)には、大なり小なり、ああいう雰囲気の中に共感できるところもあるのではないか、と。
その地域にだけ漂う空気がある、通用するルールがある、というか。
(ただし、私が育ったのは西日本なので、あのドラマの雰囲気とは少し違う。「雪」というアイテムは、風景を更に閉ざされたものにしてしまうと考えるのは偏見か。)


それにしても、剛くん演じる主人公裕一は、どうしようも無くダメ男だった。
周りから助けられるだけ、しかも、嘘をついて物事を自分の都合のいいように進めようとしたり、恩を仇で返したり、救いようがないダメ男だ。

ただ、そのダメっぷりを際立たせるのが目的だったのか、ダメ男の人格破綻的なエピソードのみが並べられ、裕一というキャラクターが非常に雑に扱われていたような気もした。
その結果「つか、裕ちゃんが全ての元凶やん…」で終わってしまう。実際、終わってしまった。
あのダメ男の心根や感情等、彼の人格が、キャラクターとしてきちんと敬意を持って描かれていれば、もう少し彼に共感できたのかもしれない。
ま、裕一に何の共感も嫌悪感すらも起こらないこの感じ、ひいては、あのドラマについて、人の家の台所をちょっと覗き見しちゃったわーくらいの、奇妙なものを見せてはもらったけれど、後には全く残らない感じは、全部意図されたことかもしれないが。

とか言いつつ、そんなダメ、へタレっぷりも含めて剛くんはとてもとてもカワイかった。


「ここまでやるか」云々は、あのドラマにおいて、裕ちゃんのダメさぶりを際立たせるにはそういうシーンは不可欠で、だからこそ普通に受け止めて見ていた。
つか、もはや、最近のアイドルに求められるものが、昔とは明らかに違ってきており、それ故、過激なことに対しても、少々のことでは見るほうは動じない(満足しない)のかなぁとも思う。


私は、これまで見た演技者の中で一番好きなのは『寿司と祭壇』だが、同じ葬式始まりでも、剛くんと准くんでは、こうも違う話に展開していくのが面白い。
逆だったら想像つかない。剛くんの大輔@寿司と祭壇はギリ想像ついても、准くんの裕一はムリ。今、ちょっと妄想してみたら、頭の中に軽くぶっさん登場(笑)。

ただなぁー。激情。悪かったとは言わないけれど、剛くんの使い方をちょっと間違っているような気がするんだよなぁ。
使い方じゃないな、使い方は合ってる。見せ方?うん、見せ方だな。
見せ方がちょっと間違ってる。もっと別の切り口で見せたら、剛くんはもっと良いと思うのだ。つか、彼は人格破綻者よりも、普通に生きている人間を演じた方がしっくり来ると思うのだ。
なんてぐたぐた書いているが、単に、章二@君を見上げて、みたいなのが見たいというだけだ。ハイ。失礼しました。