未だ誰も見舞いに来てくれていない。 手術も近くなってきて、どうなるか不安なのと今は暇だからと言うわけか「見舞いに来るなら今来てくれ〜」と叫んでいる。 二人とも、少し周りを見る余裕が出てきた。 部屋は普通の6人の大部屋。寝て右隣は大腸癌で今回は肺炎のTさん。 左のベッドは空いていて、向かいのドア側はたぶん癌で誰とも話さない人。 向かいは昨日来て手術後でうなっている年輩の人。奥さんはよくしゃべる。 向かいの窓際のオジサンは、腸閉塞でもう1ヶ月入院している。 「あの人が主任さん」とか「足をこうすると楽だよ」とか教えてくれる。 腸閉塞の治療は胃カメラで、ペチャンコになってくっついている腸を広げて、膨らませて、詰まった食べ物をゆっくり送るのだそうだ。 そして、今は鼻から胃を経由した風船を腸に落として、広がる癖を付けていると言っていた。 このオジサン「夜中にガリガリという変な音させて何かしている」とATUが気味悪がっていた。 フッフッフ・・・わたしは見たんですね〜。。 オジサンが売店でお煎餅の大袋抱えているのを、 五分粥でおかず無し、の治療食のオジサンが毎晩お煎餅食べてるんですねー 夕方、一度帰った時に会社の前を通ったら人が居たので、 後輩の人に「淋しがっているから顔見に行ってやって」と頼んだ。 日頃はボケだとかドンだとか言っているのに、来てもらえたら仕事の話を色々と聞きだして、やっぱり嬉しそうだった。
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