『偏愛的猫生活』☆muux

◇登場人(猫)物◇=01年6月頃生の純日本猫♀、竹藪に捨てられていた。
ザジ=02年11月頃生 03年1月21日から同居。Mixアヘ〜猫♂9.2kg
ATU/ダンナ=絵描きになりたかった地質調査技師。ウドンは柔らか目。四国・松山出身
わたし=実は雑踏が大好き。道玄坂の奥がふる里 →<about me>

《back← INDEX  →next》     MAIL 

明日は手術〜 2002年11月18日(月)

いよいよ明日は手術。

手術の準備に腸のお掃除をする液体を2リットルと下剤を飲む。
水をたくさん飲まなくてはいけないので周りはペットボトルだらけだ。

入院の日数が経ってくると、一見味も素っ気もない病院の食事でさえも
楽しみになるみたいで、その有無にとてもこだわるようになってきている。
お昼に寄ってみたら、昼食がないのが淋しいらしくて、
ミネラルウォーターを飲んではブツブツ言っている。
気持ちは切り替わっていても、なお複雑なのだ。
とにかく今はできるだけ出してしまわなくてはならない。

このお水も夜からは禁物になる。
院内が暖房で乾燥していて喉が渇くから大変だ。
枕元のタオル掛けに濡れたタオルを掛けておくことにした。


夕方、家に戻らずに6時頃行ったら
ナースステーションの前のロビーでボーっと座っていた。
ちょうど夕食の時間で、食事の匂いが辛いみたい。

言葉もなく壁やテレビを見ながらの食事時間でも、みんな楽しそうだ。
カチャカチャと食器の触れる音と汁をすする音に、
ささやかな楽しみ伝わってくる。
同室は何かしらの消化器官の手術をした人ばかり、
食べるということの大切さを身に沁みて知っているのだ。

「昨日の夜食べたハーゲンダッツのアイスクリームが最後の好物になるかもなー。」
「手術は簡単でも、どんな事故があるか解らないから、いろんな悪いことを考えてシミュレーションしておく」のだそうだ。
「もう、先生を信頼するしかないね。」と言って二人とも黙ってしまう。
私の方も「そんなことないよー」と、力づけるのも空々しい気分でいる。

隣のベッドのTさんが慰めてくれる。
「なに、癌なんて切っちゃえばケロッとしたものだよ。みんな回復するから心配しなくて大丈夫だよ。手術って言うのも慣れだから。。」
と、よく解らないけど力強い励ましをしてくれる。
Tさんは、大腸癌で大腸を切って、一応治ったものの肺炎の熱が引かなくて再入院している。

・・・んんん〜癌じゃないって言えないよね〜

「N先生は手術スゴク上手なんだよー。ボクもN先生。
予後も良かったよ。いい先生だよ。
えー?穴開けて切るの〜?
あの先生、腹腔鏡は、あんまりやったことないんじゃないか〜?
切ってもらった方がいいよー、癒着してる可能性あるなら余計そうだよー」

「・・・・・え〜〜〜〜、、、
    あああ、そ、そうなんですかーああぁぁ〜???」


《back← INDEX  →next》     MAIL 

 

リンク、引用の際は
必ずご連絡下さい。



 


猫への虐待、許しませんよ!


マイエンピツに追加