『偏愛的猫生活』☆muux

◇登場人(猫)物◇=01年6月頃生の純日本猫♀、竹藪に捨てられていた。
ザジ=02年11月頃生 03年1月21日から同居。Mixアヘ〜猫♂9.2kg
ATU/ダンナ=絵描きになりたかった地質調査技師。ウドンは柔らか目。四国・松山出身
わたし=実は雑踏が大好き。道玄坂の奥がふる里 →<about me>

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アナログな仕事 2002年11月12日(火)

最近、ちょっとしたパートを始めた。
結婚式の写真アルバムを手作業で仕上げる仕事。
ATUの入院する病院に近くて、時給がいい。
一応、デザイン事務所。
内容は大分違うけど、使っているソフトなどが自分の勉強に近いので、
いくらかは抵抗なくできる。

仕事の内容は、紙をカッターや手で組み合わせて
台紙の上にその組み合わせた紙を貼り、写真をはめ込んでいく。
まだ、全行程が見えていないけど、仕上げまでやっているみたい。
本来は台湾でやっていた仕事だそうだ。

来ている人たちは、皆40代、50代。
新聞記者だった人、挿絵描きだった人、
製版屋さんだった人、写植屋さんだった人などなど・・
時代に置いて行かれた仕事をしていた人たちだ。
それらの仕事がコンピュータ化されなければ
今でも立派に現役か、指導者の立場で居られた人たち。
リストラにあったり、独立の準備をしていたらアッという間に
技術が変わってしまい、動けなくなってしまった人たちだ。

わたしも出版社にいた頃は、写植を切ったり貼ったりの作業を
相当数やったものだ。原稿写すのもみんなすべて手作業だったから、
そういう手仕事が好きな人というのもけっこう居たものだ。
手仕事が好きと言うだけでも
立派な動機になれたこともあったわけだ。

社長の奥さんは30代後半くらいの台湾の人で、ものすごい働き者。
質素な面立ちで、一心不乱に働いている感じ。
日本語はあまりできないけど、いつも早口で指示出している。

夕方、紙の裁断機を動かす人が出勤してきてラジオをつける。
日が暮れて、もうすぐ5時になる頃、ニール・ヤングの
「ハート・オブ・ゴールド」が流れてきた。
みんななんとなくシンミリ聴いている感じが漂っていた。
すると意外にも彼女が一緒に歌い始めた。
ずーっと、ずっと曲が終わるまで、
作業しながら低い小さな声で歌っていた。





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