『偏愛的猫生活』☆muux

◇登場人(猫)物◇=01年6月頃生の純日本猫♀、竹藪に捨てられていた。
ザジ=02年11月頃生 03年1月21日から同居。Mixアヘ〜猫♂9.2kg
ATU/ダンナ=絵描きになりたかった地質調査技師。ウドンは柔らか目。四国・松山出身
わたし=実は雑踏が大好き。道玄坂の奥がふる里 →<about me>

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おでん 2002年11月09日(土)

親が渋谷の道玄坂で日本料理屋をやっていたので、
お店に魚を買いに行くというのは、ほとんどなかった。
言うと可笑しいけど、珍しいものも(トラフグの皮のポン酢なんか最高☆)おかずになっていて、逆に世間知らずだった。
それに、板前さんは皆プライドを持っているので、その影響か
自然に、東京の築地が一番だ、という考え方が身に付いてしまっていた。

ところが、全国各地(?)の食生活に触れて、いろんなことを知ると
そういう、わたしにとっての根拠のないプライドは霧散してしまった。
ずっとずっと、このずっとが三乗するくらいに千差万別で豊かな世界に、とっても感動したのだ。

ダンナのATUは四国・松山の出身。
結婚歴が長くないので、まだよく知らない事が多いのだけど、
この四国という島は、ある日神様が、海の幸山の幸をスッと掬って、
水気を逃してギュッと中高に盛ったような、なんでも凝縮していて
ホッコリとした「気」のようなものを放っている感じする島だ。
そう、良い温泉に入った後のような感じがするのだ。

で、そんなところで育ったATUが
庶民の味「おでん」をあまり知らなかったという。
関西の「関東炊き」というのも身近になくて、
「おでん」というと、コンニャクとジャガイモと、
牛筋くらいだったそうだ。
海に近くても、蒲鉾とかジャコ天などをそのまま食べる方が主らしい。
食材が豊富で温暖だから、あまり手を掛けなくても充分なのだろう。


とすると「おでん」は、やっぱり冬寒くなる土地のものなのだろうな。
早々と暗くなった頃、空っ風に吹かれながら
電気の灯った揚げ物屋さんというか練り物屋さんというかの店先に並んで、揚げ立てのおでん種を買うのは、今思うと風物詩だった。

油抜きに熱湯をかけて、昆布を敷いた安い大きいだけのお鍋に
ぽんぽん放り込む。大根も忘れてはいけないし、ジャガイモも玉子も、、

わたしは東京の「おでん」が大好きだ。
もんじゃ焼きも江戸前の天ぷらも苦手だけど、
「おでん」は東京に限る、と思う。
タコも牛筋も入ってないのがいい。
ロールキャベツもなくていい。

バクダン、スジ、竹輪麩は必須!・・
子供の頃、チリンチリンでやってきたオジサンの「おでん」がいい。

何処のと似ているか知りたいと思う。
関西の「おでん」は辛くてダメ。

意外と優しい自然な味だった。
なんでも質素で、醤油臭い東京の食べ物にしては、珍しい?



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猫への虐待、許しませんよ!


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