カンラン 覧|←過|未→ |
あーあーあー。 なんて最悪。 なんていぢわる。 なんて根性悪。 自分の頭の中で考えてること こころの中の発酵した思い 全部全部ヴァキュウムで吸い出して 押しピンざくざく突き刺して 大きな大きな美術館に展示して 世界中の人の目の前にさらけ出したとしたら 楽になれるのかな。 そして一体何て思われるだろう。 「わかる。」って言ってくれる人なんていないだろな。 いたとしても私はその人のこと,嫌うだろな。 自分と似てる人は苦手な人,そんなことを言ったのは誰だっけ。 いや,この際そんなんどうだっていい。 あー,嫌だ嫌だ。 第一この考え, 自分のじゃなくて人の目を気にしてるところから発生してるじゃない。 大嫌いな自分のいやらしさの上に上書きしたこの考えも 何もかも 5分先に私から生まれる考えも 何もかも 大嫌い大嫌い大嫌い。 ・・・あー。でももしかしたら 149分後に浮かんだ考えならそう嫌いにはならないかも知れない。 これだから人間は生きていける。 私のような人間でもね。 [今日の終わり] 今日のような日の終わる二時間ほど前。 突然の思いつきでドライブ・イン・シアターに向かう。 翔ちゃんも乗っけて。 人気映画の最新作だということだけれど, 雨降りが影響して車も少なめ。 廻り廻って私の元にやってきた試写会の葉書で観た前回の一作目の内容が ほとんど思い出せないまま 暗闇にぽっかりとまぬけなまでに明るく浮かび上がるスクリーン上, 映し出される壮大なストーリーをただただ素直に目で追った。 たぶんきっと目の中にほんものじゃない何かを映したかったんだと思う。 現実とは何ら関係のない何か。
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