カンラン
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2003年01月30日(木) 大雪にまつわるいくつかのできごと

今年の大雪にまつわるいくつかのできごと。



●赤雪

ぎゅうぎゅう+のろのろの電車に揺られてようやく家にたどり着きほっと一息ついた頃。

‘うぅぅぅぅぅぅーうぅぅぅぅぅぅー’と不穏に鳴り響くサイレンの音。

台所のストーブ前で指先,足先を暖めていたものの,

そのあまりの騒がしさにカーテンを開けてみると

うちの真ん前に消防車,工作車,消防車4,5台が大集結して,通りは大渋滞。

しかもうち1台はうちの駐車場でなにやら待機してる様子。

なんだろう,なんだろう・・・と

お母さんと翔ちゃんと一緒に雪がこんこと降り続いている表に出てみると

お向かいのマンションで何かあったらしく,慌しく見え隠れしている人々の影。

交通整理をはじめた立ちんぼのお兄さんにお母さんが尋ねてみたところ

どうやら天麩羅から火が上がったけれどもうすでに消火しているとのこと。

通報したら一度にこんなにたくさんの緊急車両が集まってくるのかと正直ビックリした。

ちなみにちょうどその頃,

雪道を滑らないようによいしょよいしょと帰って来たうちのお父さんは

角を曲がった途端に自宅周辺の異常な光景を見て,

うちが火元なんじゃないかと内心穏やかではなかったらしい。

・・・そこのおうちは天麩羅の代わりの食事にありつけただろうか。

とにかく無事でなにより。

雪の降りしきる寒い夜に聞くサイレンにはどういうわけかいつも以上にどきっとさせられる。





●翔ちゃん不調

朝食を済ませ,お母さんを起こしに行く途中でなにやら発見。

昨夜しつこくしつこくおねだりしたスペアリブののこりかすで胸を悪くしてしまったのか,

今朝になってお母さんが起きて,お父さんが起きて,

2階に完全にひとりきりになっても,布団に入ったまま出て来ようとしない。

異常だ。

いつもなら朝いち,寒い,寒いとうぅうぅ文句を言いながら

そそくさと階下のこたつにもぐり込むのが日課なのに。

どうしたんだろ。

結局様子を見に行ったお母さんに抱えられて下りてきた。

早くいつもの翔ちゃんにもどって欲しい。





●路面電車

大雪になると日頃はそんなに感じることのない路面電車の底力がものを言う。

JRだって同じレール(もっとしっかりしてるか。)を走る交通機関だけれど,

なんせ移動距離が比べ物にならないほど長いので,

雪の多い地域で運転見合わせになったりすることが多いのです。

バス利用者等,道路びとはそれこそ通勤に何時間要するか乗ってみないとわからない。

トイレ対策で朝から水分を一切摂らずに出勤すると言う人もいるぐらいだ。

大都市ではない弱小地方都市広島でも十分,

雪をなめきったうすっぺらタイヤユーザーが道のあちこちで立ち往生する危険性アリなのです。

えぇ,それも狙ったかのように上り下り各1レーンの細い主要道路で。

そんなこんなで大渋滞はとどまることを知らないわけで。

いつも以上のお客さんが小さな車両に乗り込み,

押し入ることのできないお客さんで道路のど真ん中の凍りついた電停はどこもあふれかえる。

ようやく乗り込めた電車の中,

「この電車満ぱいでーす。次の電車もあわせてご利用くださーい。」

とアナウンスしていた若い車掌さん。

電停をひとつ,またひとつと進んでいくうちに

「僕はもうよぅ言いません。みなさん頑張って乗れるだけ乗ってくださーい。」

と言って車内の不機嫌な空気をほんの少しなごませていた。

少し前から見かけるようになっていた○電には珍しいなごみ系車掌さん。

私は最近,この人の電車に乗るのが結構好きだ。





●銀世界

ゆくゆくはともにおやじキャメラマンとして老いゆく日々を過ごしましょう,

と約束(・・・系?)している職場の先輩(注:大雪の為大幅に遅刻中。)からメール。



件名:『日本石仏写真協会名誉会員のみなさま』

本文:『本日午後○時より○○○区の○○山中において,

「雪中の石仏撮影会」を開催いたします。

会員のみなさま,多数ご参加くださいますよう。

なお,遭難の危険も多分に考えられますので,

身辺を整えてのご出発をお勧めします。

服装につきましては,

「○○○冬の特別号」の綴じ込み付録

「おやじキャメラマンのナイスな冬服」を参考にしてください。


エスヲさん江

エスヲさんの撮る順番はエムヲがきーぷしておきますので,

安心してき‘お’つけておこしください。    エムヲ』




・・・この方からのメールにはいつもトイレもしくは更衣室に駆け込まされる。







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