また帰って来たロンドン日記
(めいぐわんしー台湾日記)

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2004年11月07日(日) 【映画】『黄色い大地』『詩人の恋』

学校の「現代中国演劇映画」コースで見た映画

まず、中国第五世代と言われる記念碑的映画と評される映画
学校ではRoot-seeking Movementと言うコンテキストで出てきた。

 『黄色い大地(黄土地)』
  陳凱歌(チェン・カイコー)監督、
  張芸謀(ジャン・イーモウ)撮影

実はこの映画、学校でみんなで見る時に休んでしまったため
先生にビデオを借りて家で見たら、なんと字幕がなく、
完全には理解できなかった一片。
というわけで、特に感慨がないのだけど、
映像はなかなかおもしろい。
ただ、いわゆる「共産党は何もしなかった」
「田舎の民衆(女性)を救えはしなかった」みたいな論評は
今更おもしろくないなという気がする。

次は

 『詩人の愛・妻と愛人(顧城別恋)』(英題はThe Poet)

と言う香港映画。
少年時代に文革を生き延びた前衛詩人の半生を
事実に基づいてつづる映画。
主人公の古城(グー・チェン)は少年時代に、
父が反革命分子として処断され、三角帽をかぶせられ、
紅衛兵に家を蹂躙され、書物を焼き払われた記憶を持つ。
彼の詩は、前衛的な作風が若者に受け、海外でも高い評価を受ける。
その後、蕾謎(レイミー)夫人とニュージーランドに移民する。
遅れて夫人は、古城の愛するもう一人の女性、
李清(リ・チン)とを北京から呼び寄せる。
ここから三人が暮らす「エデンの園」をめぐる
『芸術家』古城の夢と狂気の三角関係が展開するのだが、、、

珍しく自分であらすじを解説してしまった。
この映画、最初なんの知識もなく見始めたのだが、
珍しく見入ってしまった。
去年、中国文学の授業で彼の前衛詩を何篇か習っていたので、
途中で出てくる彼の詩を聞いて、「あー、あの人の話しか、、、」と
思いながら見た。
ただ、最後の方になると、思っていた以上の破滅的な展開となり、
はっきり言ってげんなりしてしまった。
ただ、それだけ俺にはインパクトのある映画だった。

何か知らないが人ごとではないという気がして、
ひやひやしてしまう映画だった。
原因が文革であろうが何であろうが、
子供時代に受けたトラウマは、何とかして癒して、
本当に安全で安心できる、健康な人生を送れるはずだ。
だれだって、そういう人生を選ぶことが出来るはずだ。
そんな風に思った。

主人公役のスティーブン・フォンの演技はなかなか良かった。
この人『美少年の恋』と言うゲイ映画にも出ているらしい。
李清役の森山文子っていったい??
セーラームーンのミュージカルのひと?


倉田三平 |MAILHomePage

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