「今までもこんなに痛かったんだっけ?」
けっこう強い陣痛が来るけれど、まだ下に下りてくる感じは無い。
それでも出口が8センチまで開いたので分娩室に移動することに。
この時既に3時。
「3時だー。。。」
「意外とお産の進みが遅いなぁ。」
それでも、絶え間なく襲ってくる陣痛は、本当に今までで一番痛いんじゃないかと思えるくらい強いものだった。
「こんなに痛かったんだっけ?」
そればっかりが頭をよぎる。
「次は無いけど、絶対無いけど、私、安産体質だから昔だったら10人コースだとかオットによく言われるけど、でも、でも、こんなんじゃっ!こんなに痛いんじゃ、もう絶対産まなーーーい!!!」
ふと右を向くと、医療用具の保管してある棚のガラス戸に私の顔が写っていた。
・・・般若みたいだった・・・(笑)
いかんいかん、「痛い」ばかり考えていると、より痛みが増長されて感じられてしまう。
なんとか心を「無」にしてあまりお腹のことを考えないようにしよう。
・・・でもさ、すぐにまた次の陣痛が襲ってくるんだよねーーー!!!
看護婦さんが先生に電話している。
やっとだ。
やっと先生にコールがかかった。
ということはもうすぐ産まれるってことだ。
「ふーーー、ウン!て感じで最後にいきんでみて下さいねー。」
と助産婦さんが言う。
「もういきんでもいいんですかっ?」
と聞くと、
「いきむと言うより、息を吐いて最後にふーーー、ウン!て感じ!」
と言われる。
うーん、それってまだいきんじゃいけないってことなのかなぁ。
なので、言われたとおり陣痛が来たら息を吐いて逃がして、最後にン!とやってみた。
そんな状態なのに相変わらず「赤ちゃんが下りてくる」感覚は無かったから。
それを数回繰り返し、最後にフン!といきむと・・・
ずるずるずる~~~っと赤ちゃん誕生!!!
毎度毎度のことだけど、どうして赤ちゃんが産まれるや否や、さっきまでのあのヒドイ陣痛の痛みは嘘のようにどこかへ消えていってしまうのか??!!
2月12日午前4時9分。
「おめでとうございま~~~す!」
「女のあかちゃんですよー。」
看護婦さんや助産婦さんに言ってもらい、
ふぅぅ~~~やっと終わったか~~~としみじみ感慨にふけり、しばし放心・・・する間もなく、先生の一言!
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