例えば 電車に乗ろうとして、たいてい2列の先頭に並んでいても、いざ電車が着いてドアが開いても足萎えでトロいから若い人に先を越されて座れないことも多い。
だからパートを辞めてからは白髪染めを止めて、たとえ実年齢より上に見られるとしても電車やバスには座りたい。
去年の夏、いつものように先頭で電車待ちをしていたが、その日の電車は停車位置よりずれて止まったため、横に並んでいた息子世代と思われる男性に先を越されて座れなかった。 その男性は電車待ちの間もずっとスマホを見ていたが、それでも電車が来たら私を遮るようにして一人分しか開いてなかった席に窮屈そうに座ってスマホを再開した。 定位置に止まってくれていたら足萎えの私でも座れたかもしれない。 その男性から見たら私は厚かましいおばんに見えたのだろうか。
首都圏の地下鉄では目に見えなくても、私のように人工関節者などが席を譲ってほしい時のためのヘルプカードがあることはテレビのニュースで知っていた。 それが私の住んでる市でももらえることが分かって、娘がもらってきてくれた。 今はまだ電車に乗って出かけることは冒険みたいなものだから控えているけれど、ようやく駅まで約1キロは歩けるようになったから利用する日が来るかもしれない。
83歳のプール友達のように京都の迎賓館や弘法市は無理でも、息子の家には行けるようになりたい。
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