高熱で帰宅して、子供のお迎えを頼んだ。
全身汗びっしょりで、親知らずの痛みまで再燃した。
家族が帰宅をしても、誰も部屋に来ない。
TVを見て、子供の明日の用意をしている。
誰も部屋にこない。
汗びっしょりを着替えるために、よろよろと階段を降りていく。
誰も「大丈夫?」もない。
子供の用意に熱中している。
子供は、聴くふりをして裏で漫画を読みだした。
叱るのは私の役目だ。
役目を果たすと、「最近叱るのが強いよ」という。
けれど、叱らないと裏で漫画を読む、そのことはどこかに言ってしまっている。
朦朧とする頭で叱る。
叱り終わって、布団に倒れ込もうと階段をよろよろと上りだした。