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「 創作金言 ー凡人徹底ー 」
2018年05月15日(火)


 「 凡人徹底(ぼんじんてってい) 」

 
 中年になると、回りの人と争いたくなるそうである。そうなって来てしまった。

『こころの処方箋』 河合隼雄著の一文で、昨夜のストレスに目が開いた感じがした。

「しかし、われわれ凡人はなかなかそうはいかないのだ。
 立派なことを言っても、そのとおりには出来ないし、おまけに好きなことが出来なかったという不満もたまってきて、誰かれに当たりたくなってくる。知らず知らずのうちに近所迷惑なことをしている方が多い。」63-64頁

 昨夜は、立派なことを言って相手を攻撃する愚痴を聞いてもらい、俺は一所懸命やっている、とアピール(自慢)し、不満をぶちまけた。近所迷惑そのものである。

 その原因は、私が私自身を凡人と徹底して思っていない、知っていないからである。自己に対する無知、自分だけは違うという高慢さにあった。河合隼雄先生にして、「われわれ凡人は」と言っている。私は河合先生に遠く及ばない。しかし、「凡人」と言い切れていない。「もうひとつ忘れてはならないことがある(64頁)」と河合先生は言う。

「何か仕事をしながら、やっぱりあの好きなことをしておけばよかったとか、いやだなとか思っているときは、心のなかに生じる摩擦のためにエネルギーを消耗するものである。このために、あまり仕事をしていない割に疲れるということになる。」65頁

 ギクリ、とした。
「あまり仕事をしていない」、仰られる通り。
「していない割に疲れる」、仰られる通り。

 ふ〜む。
 原因は、私が凡人であるとっ徹底して思えていないからである。原因は相手ではない。凡人のように、ほどほどで手を打てないことによる。仕事を抱え込み、不満で回りに迷惑をかけ、心の消耗から仕事が停滞している。凡人徹底。早く次のやるべきこと、楽しいことに移ることにしよう。


付記:「凡人徹底」は、引用した河合隼雄先生の『こころの処方箋』「やりたいことは、まずやってみる」と鍵山秀三郎先生の名言「凡事徹底(ぼんじてってい)」を合わせた言葉です。


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