ドラマを見て、感動する。
部屋を出て家族に恵まれたことに、感動する。
放尿して、歩けることに、感謝する。
いつか迎える、死の時。
死の時を迎えたら、「ああ、やっときた」と想うのだろうか。
「ああ、待ちわびた」と感謝するのだろうか。
どんなことになっても迎える、その時。
その時におびえて、人生はただただ、遊びだ、と誤魔化そうかな。
その時を無視して、人生はただただ、感謝だ、と目をそらそうか。
その時と遊ぼうとして、人生はただただ、仕事だ、と目をひらこうか。
屈折も屈託も遊びも法楽も法悦も、ペロリ、と舌を出していたい。
まだ、死の迎え方が出来ていない。
もう知ることは大体知った、というのに。