ものかき部

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2002年08月31日(土)

「きれい」


窓を叩く雨の向こうに、うっすらとその通り道が残る空を眺めていた。
輝きはその残滓までもが輝くものなのだろうか、
その問いに返ってきたのは輝いた声での輝きのない答え。
ありふれたもの言いはこの先の何かを示す道だった。


「きれい」


僕がこの言葉を発するまでには随分の時間がかかってしまった。
僕は思い出す、あの時の問いを。そして既に答えを得た自分に気づくのだ。


執筆者:いおり


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