2006年09月05日(火) |
大崎善生『将棋の子』 |
高校生の頃、将棋の世界に夢中になったことがありました。 もちろんきっかけは羽生さんブーム。 線の細い理系メガネ男子であるところの羽生さんに萌え〜だったわけです。
七冠制覇にむけてストイックに将棋に打ち込む羽生さんを見て、当時ガリ勉受験生まっしぐらだった私もひたむきに勉強に打ち込んだりしていたわけです。
きっかけはそんなミーハーだったのですが、将棋界を知るほどにその魅力のとりこになっていったのでした。 名人を頂点とした完全実力主義のピラミッド社会。 吹けば飛ぶよな将棋の駒に命をかける棋士のドラマは小説よりもファンタジックでありました。
特に、私が将棋界を知るよすがとしていたのが、『将棋世界』なる月刊誌だったのですが、まさにそのころ『将棋世界』で観戦記を書いていたのが、著者の大崎善生氏だったのです。 以前に筆者の『パイロットフィッシュ』や『アジアンタム・ブルー』を読んで、どこかで聞いた名前だな、と思っていたのですが、まさか恋愛小説を書いているなんて思いもよりませんでした。
さておき、やはり、将棋の世界で生きる人々のドラマはひたむきで胸を打ちます。 あの頃将棋世界や、週間将棋で覚えた棋士に秘められたドラマを知ることができて、改めて読んでよかったなあ。
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