きよこの日記

2002年07月03日(水) 罪の清算

図書館を利用するために、カードを作ろうと申請しました。
住所、氏名などを所定の用紙に書いて、受付の司書さんに提出。

待つことしばし…。

ピー!ピー!ピー!ピー!

「あら、以前借りられた本でまだ返却されていない本がありますね。
ずいぶん前…もう、4年も前…」

ぎくっ!
大学時代に図書館で借りた本で、
延滞しているうちに紛失してしまった本のことだー。
なくしたことも言い出せず、
催促のはがきを無視したままで引っ越していったんだけど、
悪いことって、できないもんだねえ。
因果応報です。
悪いことをしたら、その場をやり過ごすことはできても、いつか報いがやってくるんですね。

「す、すいません。
紛失してしまいました…。」

「あら…
そうしますと、本の代金を弁償していただくことになってしまいますが…。」

司書のお姉さんが、申し分けなさそうに言うから、かえって恐縮です。
ほんと、すいません!
お金で済むことならば、喜んでお支払いします。

「えーと、591円ですね。」

え?
そんなに安くていいんですか?

まったく、私の愚かさが思い知らされた出来事でした。
なくしたことに気づいた時すぐに申し出ることができなかった私の弱さ。

「間違えたら『失敗しちゃった。すいませんでした』って、謝って、
エヘヘって笑って、
次に同じことをしないように気をつければいいんだよ。
人間だから、失敗はする。
大切なのは、失敗した時、次にどう生かすかってことだと思うよ。」

って、生徒にいつも言うのに、自分が一番弱かった。
自分の犯した過ちの責任から逃げちゃいけないね。
たとえ上手く見つからずにすんでも、
後ろめたい気持ちが、ずっと心の奥でくすぶってしまう。

今日、大学時代の若気のいたりの償いを、遅ばせながらもすることができて、
少し、まっとうな人に近づけたような気がしてうれしかったです。
今まで、その本を借りたかった方、本当にすいませんでした。


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