2002年06月18日(火) |
斎藤孝『子どもに伝えたい〈3つの力〉−生きる力を鍛える−』 |
昨日、あの人に会いに行きました。 最初で最後の待ちぶせです。
仕事で帰りが遅いのも承知だったので、外で待っていても平気なように本を持参。 こういう時、もって行く本は、教育関係の超かたいやつに限ります。 だって、恋愛ものを読みながら待っていて、 会う前に恋心ヒートアップしちゃったり、どんより暗い気分になっちゃってたりしたら嫌だもん。
と、いうわけで、私が選んだのは 斎藤孝『子どもに伝えたい〈3つの力〉−生きる力を鍛える−』です。 斎藤孝という方は、日本語本ブームの火付け役『声に出して読みたい日本語』の著者なんですけど、教育者だったんですねー。
これ、とても面白い。 程よく概念的で、しかし実践現場に密着。 どの教科においても重要な3つの力について説いています。 それすなわち、 「コメント力・段取り力・まねる盗む力」。
「生きる力」というと、すごく抽象的すぎて、 「はて?大切なのはわかるけど、どうやって、どういう事ができるようにすればいいの?」って、なりがち。
で、私個人的には、国語科として、 「自分の考えを表現する」「他者の考えを理解する」「自他の考えを協調させる」 という力を培うような授業を!と、思っていたんだけど、 斎藤氏の説く3つの力、特に「コメント力、段取り力」なんかは、 私の思っていたことを一歩具体的に推し進めた考えだったので、すごく参考になりました。
ふう。 待ち伏せしているうちに3分の1、夢中で読んでしまいました。 まだまだ待っても平気なぐらい、面白い本でした。
【余談】 午前1時20分。待ち伏せを受けてのあの人のことば。 「だいたいねえ、自分から電話するなとか絶縁宣言しておいて、 会いに来るってどういうことなの」 はい。 ごもっともなお言葉です。 でも、安心して、もうしないから。 今度こそ本当におしまいだから。
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