2002年05月27日(月) |
ケーススタディー「彼の心に他の女性がいたら」 |
たまに恋愛小説を、むしょーに読みたくなる。 そして、それは例外なく、自分が恋愛につまづいているとき。
だって、せめてバーチャルにハッピーな気分に浸りたいんだもん。 恋愛小説はハッピーエンドじゃなきゃね!
でも近頃は、やけに三角関係ものに縁がある。 あんまりハッピーな気分にはなれないけど、 自分と似た恋愛に自分を重ねるのです。
「こんな風に、ずっと会えなくても心の一番奥で想われたいわあ」
と、思わせられるのは、辻仁成『冷静と情熱の間―blu―』 そして、彼は現在の彼女よりも、10年前別れた女性を選ぶのだー。
「私とあの人と彼女の三角関係の、中年版みたい。 でも、私がずっと物分かりよく耐えつづけたら、こうなるんだろうなあ」
と、切なくなっちゃったのが、瀬戸内晴美『夏の終り』
妻のいる家と、愛人の家を規則正しく行き来する男。 もう一人の女の影を知りながらも8年間、お互いに無視しあう二人の女。
愛情が平等に注がれていれば、「妻」とか「愛人」とか、形って、どうでもよくなるのかなあ?
でも、私の場合、私と彼女の間には、そんな平等さは、かけらもなくって、 あの人は私を「友達」と言って、彼女とは雲泥の差であることを、知らしめるのです。
「気持ちをつなぎとめたくって、いじましい努力、しちゃうのよねえ」
と、ひじょーに共感したのが、江国香織『落下する夕方』映画版で見ました。 数年前の映画化だけど、超豪華キャストで、一見の価値あり。
渡部篤郎と原田知世は付き合って4年。 でも、突然渡部篤郎は、管野美穂に一目ぼれしちゃうの。 別れるんだけど、微妙に友達関係は続いてるもんだから、原田知世は期待して待ってるの。渡部篤郎が振り向いてくれるのを。
友達に、「フェロモンが足りないのよ!」って、アドバイスされて、 「セックスする?」 なんて、脈絡なく言いだしたりして、ほんと、私は我がことのように、顔から火が出そうだったよ。
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