2016年11月05日(土) |
わが心のジェニファー 浅田次郎 |
浅田次郎 小学館 2015
STORY: 恋人のジェニファーに結婚の申し込みをしようとしたラリー。日本好きのジェニファーに日本を旅行して日本が理解できたらそのときにプロポーズを受けると言われ、電子機器を持たずに日本に一人旅をすることに…。
感想: 久しぶりに浅田次郎の小説を読んだ。かつては結構読んでいたような…。
主人公は、祖父母に育てられたアメリカ人のラリー。ラリーの父母は息子を置いて出ていってしまい、祖父母に育てられた。祖父は軍隊の偉い人で、かつて第二次世界大戦のときには日本へ駐留していた。
そんなラリーが日本大好きなジェニファーにプロポーズをしようとすると、ジェニファーから日本へ行って自分の目で日本を見て、日本を理解してきてほしいと言われる。
そこで、何の電子機器も持たず、ガイドブック2冊を頼りに一人旅に出ることになったラリーの珍道中(?)を描いた作品。
ラリーがジェニファーに手紙を書くという形式になっているところと、実際にラリーが経験したところとの二部構成になっているのだが、なんとなく惰性で読んだ感じ。
あんまりおもしろくないっていうか、ラリーの複雑な生い立ちに共感できないどころか、出会う先々でジェニファーがいるのに恋愛系の展開になったりして、なんなの?ってちょっと思ったり。
でも、最後、どうなるのかと思って最後まで読み進めると、ジェニファーの意図がわかり、なるほどーと思う展開にはなっていたのだけれど…。
ちょっとイマイチ乗り切れなかったかなぁ…。
でもまあ、アメリカ人の視点から日本を見るとこんな感じなのかな?とか思えたり、ガイドブックの日本の解説が面白かった。
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